第9回目 午後6時のありふれた白紙の魔王
◆日記
午後六時、夕刻の傾いた太陽が窓から長い影を落としている。そちらを振り向けば人影。
窓枠に腰掛けたその表情は逆光でうまく伺えない。影と同化するような漆黒の長い髪が床まで垂れて、境目すらよくわからない。
その色までも似ていると思った。しばらく姿の見えないあいつに。
「こんにちは」
案の定あいつに似た聞き覚えのある声の割には随分他人行儀だと思った。あいつならいつもみたいにもっとやかましく話しかけてくるはずなのに。
そこまで思って、鬱陶しがっていた相手をそこまでにくくは思っていないのだと改めて自覚する。
「どうも。あんたは昼にも見た奴か」
「うん」
「どこから入ってきてる?」
「私、ここにずっといるわ」
「魔王の俺の眼をかいくぐって?」
「うん」
魔王領域に魔王の許可を得ずに入る奴。思い当たる節はそう多くない。
勇者か、魔王か。
「あんた、何者だ? 前に会った時から気になってたが」
「そうだなー」
ひどくのんびりとした様子で、女の影が首を傾げた。
そんなに悩むところなんかあるのか、記憶喪失でもあるまいし。
「私はあなたの守り神、そしてあなたは私の魔王。そんなところかな」
これまたどこかで聞いたような台詞だ。あいつはここまで大きくなんか出なかったような気もするが。
「随分とんでもない名乗りだな」
「そう? 前にも言ったじゃない。『あなたは死なないわ、私がついてるもの』って」
茶化すように言えば、当たり前の顔でそう返される。
そこには何のてらいもなかったし、それがかえって妙な真実みを漂わせていた。少なくともこいつにとってはそれは事実らしい。
正直に言えば、頭でも打ったのかと言いたくはなったが。丁度この体勢からうっかり真っ逆さまに外へでも落ちたんじゃないのか、とも。
「あんたにそっくりな奴を知ってるよ」
「ほんとう?」
「そいつにあんたのことを話したら、姉じゃないのか、とさ」
「へえ、私妹がいるのかしら」
この調子じゃお互い心当たりはなさそうだ、などと見切りをつけながら、戯れに名前でも教えておこうとして。あいつの名前を知らないことに気がついた。
『あなたのサイキック』。
このできそこないの世界ではありふれた、そんな名前しか名乗られていない。あいつは俺という魔王に名乗るための名前しか俺に伝えていない。
じゃあ俺は、この女にあいつのことを何て伝えればいいのだろう。
額に手を当て目を伏せて少しだけ考える。この際名前はどうでもいい、この城にいるサイキックであることだけ伝えられれば、当人達で勝手に会う機会もあるだろう。
そう結論付けて、目を開けた時には。
「……またかよ」
窓枠には誰もいない。
揺れるカーテンの作る影が、あの女の髪の揺れ方に少し似ていた。
窓枠に腰掛けたその表情は逆光でうまく伺えない。影と同化するような漆黒の長い髪が床まで垂れて、境目すらよくわからない。
その色までも似ていると思った。しばらく姿の見えないあいつに。
「こんにちは」
案の定あいつに似た聞き覚えのある声の割には随分他人行儀だと思った。あいつならいつもみたいにもっとやかましく話しかけてくるはずなのに。
そこまで思って、鬱陶しがっていた相手をそこまでにくくは思っていないのだと改めて自覚する。
「どうも。あんたは昼にも見た奴か」
「うん」
「どこから入ってきてる?」
「私、ここにずっといるわ」
「魔王の俺の眼をかいくぐって?」
「うん」
魔王領域に魔王の許可を得ずに入る奴。思い当たる節はそう多くない。
勇者か、魔王か。
「あんた、何者だ? 前に会った時から気になってたが」
「そうだなー」
ひどくのんびりとした様子で、女の影が首を傾げた。
そんなに悩むところなんかあるのか、記憶喪失でもあるまいし。
「私はあなたの守り神、そしてあなたは私の魔王。そんなところかな」
これまたどこかで聞いたような台詞だ。あいつはここまで大きくなんか出なかったような気もするが。
「随分とんでもない名乗りだな」
「そう? 前にも言ったじゃない。『あなたは死なないわ、私がついてるもの』って」
茶化すように言えば、当たり前の顔でそう返される。
そこには何のてらいもなかったし、それがかえって妙な真実みを漂わせていた。少なくともこいつにとってはそれは事実らしい。
正直に言えば、頭でも打ったのかと言いたくはなったが。丁度この体勢からうっかり真っ逆さまに外へでも落ちたんじゃないのか、とも。
「あんたにそっくりな奴を知ってるよ」
「ほんとう?」
「そいつにあんたのことを話したら、姉じゃないのか、とさ」
「へえ、私妹がいるのかしら」
この調子じゃお互い心当たりはなさそうだ、などと見切りをつけながら、戯れに名前でも教えておこうとして。あいつの名前を知らないことに気がついた。
『あなたのサイキック』。
このできそこないの世界ではありふれた、そんな名前しか名乗られていない。あいつは俺という魔王に名乗るための名前しか俺に伝えていない。
じゃあ俺は、この女にあいつのことを何て伝えればいいのだろう。
額に手を当て目を伏せて少しだけ考える。この際名前はどうでもいい、この城にいるサイキックであることだけ伝えられれば、当人達で勝手に会う機会もあるだろう。
そう結論付けて、目を開けた時には。
「……またかよ」
窓枠には誰もいない。
揺れるカーテンの作る影が、あの女の髪の揺れ方に少し似ていた。
NEWS
篝火が燃えている。揺らめく炎が覆いつくしていく魔王の「敵」が現れたのだ
ゆっくりと魔王たちを包囲していく篝火の炎
彼らを倒さねば、新たな覚醒を迎えられない
ゆっくりと、篝火は近づいていく……
遠くの出来事が近くのように感じられる……

「天球宮に残されたシステムを使えば、天球統率者の任を引き継ぐことは可能です」

「そのシステムこそ……他化自在天制御円陣」

「この魔法は、世界に秩序をもたらす魔法です」

「……世界を、思いのままに作り替える魔法……」

「秩序を維持するためには、この魔法を使うしかないのです!!」

「むっ、『フォートリエ』が動いたな」

「潮時……ということだな。やがて来るだろう、崩壊の時が」

「戦いの準備をしておけ。これから、厳しい戦いになる」

「元の世界に戻って確かめることができればいいんだけど……」

「そうすれば、過去のこととかいろいろ調べられるし」

「でも、なぜかこの夢はなかなか覚めないんだ」

「いや、しかし、神の建造に成功したという情報は喜ばしい。我々の500年の夢が叶う夢だ」

「デスケル重工、思いは重厚。重厚な未来に乾杯」

「……ところで、魔王さんたちはレガリアを覚醒させて不老不死になるんだよね」

「初めて聞いたけど、そんなすごいことができるんだね」

「カイリ、これは魔王全体の問題なのだ。魔王はいま、ほぼすべての力を失っている」

「レガリア覚醒の最終到達点、『ゼロのレガリア』によって、全ての魔王は完全に復権し、無敵の存在として君臨する」

「我々も陰ながら助力させてもらうよ、というのはだな、恥ずかしながら……」

「いまのデスケル重工は、ここ《コズミックスフィア》の監獄から抜け出す力がないのだ。いずれ力を借りたい」

「お前! そろそろ戦いだな!!」

「アイス!! 冷やしておくぞ!! マジだぞ!!」

「ペングィンもビビるくらい冷やしておくからな!」

「炎を纏った敵がやってくる……炎を鎮めるのはいつだって冷気だ!」

「俺は冷気の勇者、『テオ=レオン』!! 冷やすことに関しては、マジだ!!」
◆訓練
ありふれた白紙の魔王は煤纏う徘徊者を購入した!!
◆作製
機関兵を作製した!!
◆レガリア決定
幻影跳梁 に決定!!
◆アセンブル
見張り台に赤い魔法技師を装備した
エントランスにふつうのウィザード-0を装備した
通路に一面の矢印パネルを装備した
応接間に透明な機械を装備した
商店街にカラーひよこ(赤)を装備した
回廊にNormalType-02を装備した
三叉路にふつうのウィザード-0を装備した
闘技場にふつうのウィザード-0を装備した
幹部の部屋に04-氷結機を装備した
魔法陣に煤纏う徘徊者を装備した
奈落に""C""を装備した
魔王領域に機関兵を装備した
◆心魂結束
◆対象指定
対象指定……流浪のカルマ物理治療型勇者
流浪の徳物理治療型勇者
流浪のカルマ冷気治療型勇者
流浪の徳物理治療型勇者
流浪のカルマ冷気治療型勇者
ユニオン活動
経験値の訓練をしました
経験値が1上昇した
経験値の訓練をしました経験値が1上昇した
経験値の訓練をしました経験値が1上昇した
経験値の訓練をしました経験値が1上昇した
経験値の訓練をしました経験値が1上昇した
メッセージ
◆戦闘結果
戦闘結果は*こちら*
◆ダイジェスト結果
精算
売上高 565
攻撃戦果収入200
支援戦果収入0
防衛戦果収入0
捕虜交換 520
戦闘報酬720
販売数補正 0.9%
売上均衡補正 4.85%
戦闘報酬均衡補正1.4%
合計現金収入1378
獲得レートポイント1378
収入 3900moneyがかき集められました
【!】経費 6146moneyを消費しました
パーツ販売数 9個
今回の購入者-->>107 >>107 >>107 >>107 >>107 >>107 >>107 >>107 >>107
◆経験値が63.46増加しました……
◆カラーひよこ(赤) は破壊されてしまった……
あなたは12回徳を積みました
あなたは5回カルマを重ねました
あなたは3回虚空を想いました
あなたは8回シュラとなりました
あなたは10回和解しました
赤い魔法技師の強度が 26.6 になった!!
ふつうのウィザード-0の強度が 25.6 になった!!
一面の矢印パネルの強度が 25.03 になった!!
透明な機械の強度が 27.04 になった!!
NormalType-02の強度が 26.04 になった!!
ふつうのウィザード-0の強度が 24.93 になった!!
ふつうのウィザード-0の強度が 24.93 になった!!
04-氷結機の強度が 24.03 になった!!
煤纏う徘徊者の強度が 26.57 になった!!
""C""の強度が 26.04 になった!!
機関兵の強度が 27.57 になった!!
攻撃戦果収入200
支援戦果収入0
防衛戦果収入0
捕虜交換 520
戦闘報酬720
販売数補正 0.9%
売上均衡補正 4.85%
戦闘報酬均衡補正1.4%
合計現金収入1378
獲得レートポイント1378
収入 3900moneyがかき集められました
【!】経費 6146moneyを消費しました
パーツ販売数 9個
今回の購入者-->>107 >>107 >>107 >>107 >>107 >>107 >>107 >>107 >>107
◆経験値が63.46増加しました……
◆カラーひよこ(赤) は破壊されてしまった……
あなたは12回徳を積みました
あなたは5回カルマを重ねました
あなたは3回虚空を想いました
あなたは8回シュラとなりました
あなたは10回和解しました
赤い魔法技師の強度が 26.6 になった!!
ふつうのウィザード-0の強度が 25.6 になった!!
一面の矢印パネルの強度が 25.03 になった!!
透明な機械の強度が 27.04 になった!!
NormalType-02の強度が 26.04 になった!!
ふつうのウィザード-0の強度が 24.93 になった!!
ふつうのウィザード-0の強度が 24.93 になった!!
04-氷結機の強度が 24.03 になった!!
煤纏う徘徊者の強度が 26.57 になった!!
""C""の強度が 26.04 になった!!
機関兵の強度が 27.57 になった!!
キャラデータ
名前
ありふれた白紙の魔王
愛称
ありふれた白紙の魔王
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プロフィール
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・魔王 中肉中背、金髪に青い眼の若い男。その他に特筆するところはない。 彼が魔王であることと、魔王領域の中心で目覚める以前について何の記憶も持たないこと以外は。 一見どこにでもいそうなその風貌に反した記憶喪失というあまりに色濃い特徴故に、彼を拾い上げた少女が名乗らせた名は 『ありふれた白紙の魔王』。 ・少女 長い黒髪をヘアバンドでたくし上げたサイキック。当人曰く霊感少女。 記憶のない魔王を拾い上げ、彼とともにコズミックスフィアへ挑む。 ―――― ・メッセ歓迎 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
あなたの作製した勇者 虚ろなる定型の勇者
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お城データ |
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ID | 種別 | 名前 | 詳細 |
---|---|---|---|
1 | 虚空火炎護衛:ウィザード | 赤い魔法技師 [26.6] | ▼詳細 |
2 | カルマ電撃罠:瞬間移動の罠 | 一面の矢印パネル [25.03] | ▼詳細 |
3 | シュラ電撃護衛:マシン | 04-氷結機 [24.03] | ▼詳細 |
4 | 徳火炎罠:火炎放射の罠 | E英・ミディアムグリル [24.56] | ▼詳細 |
5 | シュラ電撃護衛:マシン | 機関兵 [27.57] | ▼詳細 |
6 | シュラ電撃罠:アラームの罠 | リンリンリン [21.43] | ▼詳細 |
7 | カルマ火炎護衛:ボマー | ふつうのボマー-0 [23.33] | ▼詳細 |
8 | 徳電撃護衛:マシン | 普通機械獣 [24.56] | ▼詳細 |
9 | 商品罠:商品の罠 | 硬質グミ [21.33] | ▼詳細 |
10 | 徳電撃護衛:マシン | NormalType-02 [26.04] | ▼詳細 |
11 | --- | --- | --- |
12 | 徳商品罠:商品の罠 | お菓子棚の罠 [23.33] | ▼詳細 |
13 | 徳火炎罠:火炎放射の罠 | 火を吹く竜の像 [24.33] | ▼詳細 |
14 | シュラ物理護衛:ジャイアント | 03-氷結巨人 [21.5] | ▼詳細 |
15 | --- | --- | --- |
16 | 商品罠:商品の罠 | 硬質グミ [22.26] | ▼詳細 |
17 | 徳冷気罠:術殺しの罠 | 魔封の鳥籠 [23.4] | ▼詳細 |
18 | 徳火炎護衛:ウィザード | ふつうのウィザード-0 [24.93] | ▼詳細 |
19 | カルマ電撃護衛:マシン | 透明な機械 [27.04] | ▼詳細 |
20 | 徳火炎護衛:ウィザード | ふつうのウィザード-0 [24.93] | ▼詳細 |
21 | シュラ火炎護衛:ウィザード | ふつうのウィザード-0 [25.6] | ▼詳細 |
22 | カルマ電撃護衛:マシン | ""C"" [26.04] | ▼詳細 |
23 | --- | --- | --- |
24 | シュラ火炎護衛:ボマー | カラーひよこ(赤) [25.47] | ▼詳細 |
25 | 徳商品罠:商品の罠 | 錬金術セット [23.33] | ▼詳細 |
26 | カルマ商品罠:商品の罠 | ふつうの商品の罠-0 [23.33] | ▼詳細 |
27 | カルマ火炎護衛:ボマー | 煤纏う徘徊者 [26.57] | ▼詳細 |
28 | --- | --- | --- |
29 | --- | --- | --- |
30 | --- | --- | --- |
次回の報酬ボーナス
売上均衡補正 | 0.7% |
---|---|
戦闘報酬均衡補正 | 0.37% |
次の戦場
作戦開始……20時00分 第1ブロック 「ヴィスラ滅光の中枢」
コズミックスフィアの中枢にして、全ての光が囚われた場所。ここは暖かく、魂の安らげる場所
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![]() | 【変異】篝火の破者 攻撃種別:カルマ聖魔護衛 習得魔法: ゲートオープン ティンダーボックス キュア エレクトロチャージ ライトニングサージ カオティックロウ ジャッジメント クロームパレット デッサンスケール レベル :-99983.5600000002 勇者情報:カーテンコールの『影』 |
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