ENo.0103　鏡偽の魔王『あいせう』

ちょい忙しいさかい、今日はとっとと日記書いて終わらせよか〜。
無駄な葛藤は無しやでー。

----------作成日誌　四回目--------------

作成:逸才鬼(いつのさいき)・ミラージュ
属性:徳
種別:アルラウネ
違法性:100

アルラウネを意識して作成。
極めて違法性の高い鏡像ができた。
身長は150cm程度で、ふんわりとした緑色の髪と頭部から伸びた二本の長い癖毛、ツタのような両腕が特徴。
服装は特殊な体操服……簡単に言うと、名前が書いてある部分と袖以外は露出しているという代物。
前回の作製物よりはマシだ。
以下、作製物との会話。
「ほな、自己紹介頼むで〜」
「アタチはくるりんっていうの！　洋梨の妖精なの！」
「洋梨の妖精……？　やから両腕がそんな感じなん？」
「それはちょっと違うのっ！　こうやって人間みたいな姿になってるのはアタチの弛まぬ努力の結果なの！　色んな世界を巡って！　頑張って覚えた魔法を代償にしてようやくこの姿になれたの！」
「なるほど。望んでその人型の姿になったっちゅうワケやね」
「こんな腕になるのは予想外だったけどね……でも、後悔はしていないの！　昔からの夢だったから！」
「ほーん……そんなにええもんでもないと思うけどなぁ。まあ、アンタにとっては大事なことなんやろな」
「けど、人間になりたかった理由をいつのまにか忘れちゃったの……きっと、大事な理由だったはずなんだけど」
「あらら、それは大変やねぇ……思い出すアテはあるん？」
「全くないの！　けど、この姿になれたから思い出す必要もないの！」
「それは……どうやろな？　いつか痛い目見るかもしれへんよ？」
「痛い目……？　だーいじょうぶなの！　アタチはなんだかんだで色々乗り越えてきたから！」
「まあ、どちらにせよウチの知ったことやないけどな。それに、アンタはオリジナルやないから何を思っても無駄やし」
「それを言っちゃお終いなの！　あ、そういえば……さっきから気になってたんだけど、ここってお城？」
「……ん、ああ、せやで」
「懐かしいの！　アタチもこんな感じの世界に来たときに商品を作って勇者を相手に色々やってたの！」
「え……アンタも？　そういえばアンタ、色んな世界を巡っとる言うとったけど、どんな方法を使っ……あれま」

「時間切れやな。今回は長く話せたから油断しとったわ……無駄話するんやなかったなぁ」
「まあ、この子は色々と特殊な事情がありそうやし、参考にならんかったやろうなぁ……うん、そう思うことにしよ〜」
「……長く話せるっちゅうことは“軽い”っちゅうことやんな？」
「オリジナルのこの子、長くは保たんのやろな……」
「ま、どうでもええんやけどな」