第8回目 午後4時の焼却された紫の冠を頂く異邦の君
◆日記
無限の暗闇。
拘束され、身動き一つできないまま、無為に流れていく時間をただ過ごすことを、かつてのカブリールは余儀なくされていた。
生命維持装置は異常なく稼働し、彼の排泄物を濾過、分解しては僅かばかりの栄養素を取り出し、同時に彼を操縦棺に封印したウォーハイドラ『バーントイエロー』は時折有機物を取り込んでは分解し、生命維持装置に送り込んだ。そうしてカブリールは三年ばかり、操縦棺の暗闇の中で生かされた。
生命維持装置に繋がれているとはいえ栄養補給は最低限だ。彼の脳が生きていさえいれば、苦痛を感じる程度の精度を保てればそれでいい。三年のうちに彼の全身は痩せこけ、手足は萎え、白髪混じりの髪は真っ白になった。伸び放題になった髭は栄養が足りないせいかある程度の長さで成長を止め、やがて抜け落ちた。爪は黒く壊死した。
やがて、いつのことかはもはや分からないが、カブリールは発狂した。当然の帰結ではあった。
そうして。
「……っ!」
びくり、と肩を震わせてカブリールは目を覚ました。ほんの午睡、ほんの一休みのつもりだったというのに、酷い夢を見た。壁にかけた時計は彼の睡眠時間がほんの三十分程度だったと告げている。あの無限にも感じた時間が。カブリールが人間だった頃の、最後の三年間の記憶が。
いつの間にかカブリールは寝台から滑り落ち、床に横たわっていた。石の床は容赦なく体温を奪ったようで、体が冷え切っている。四肢の感覚が遠い。恐る恐る眼前に手を広げる。小さな手。いつも通り角が邪魔にならないよう、子供の姿で横になったのだと思い至る。
ずるずる、と音がした。視線を上げると、タブラがカブリールの方に向かってきていた。頭をカブリールの腕の下に潜り込ませ、ぴすぴすと鼻を鳴らしながら長い体を寄り添わせる。鰐の幼生のまだ柔らかな鱗が、冷えた体をじわりと温める。その温度に、ようやくカブリールは息を吐いた。
「……タブラ」
絞り出したのは、声変わり前の子供の声。これが自分の声だということに、今も驚くことがある。
体を起こす。関節が軋む。膝の上にタブラが乗ってきた。そのままカブリールの寝間着に爪を引っ掛けながらよじ登ってくる。彼は話すことこそ出来ないが、『完成しない水路の神』からタブラを任されているカブリールは、その思念をある程度受け取ることができた。
心配する気配。
「……もう、大丈夫だ。すまない、心配をかけて」
小さな鰐の王の鱗を撫でてやる。その指先が震えるのを、どうしてもカブリールは止められないでいた。
拘束され、身動き一つできないまま、無為に流れていく時間をただ過ごすことを、かつてのカブリールは余儀なくされていた。
生命維持装置は異常なく稼働し、彼の排泄物を濾過、分解しては僅かばかりの栄養素を取り出し、同時に彼を操縦棺に封印したウォーハイドラ『バーントイエロー』は時折有機物を取り込んでは分解し、生命維持装置に送り込んだ。そうしてカブリールは三年ばかり、操縦棺の暗闇の中で生かされた。
生命維持装置に繋がれているとはいえ栄養補給は最低限だ。彼の脳が生きていさえいれば、苦痛を感じる程度の精度を保てればそれでいい。三年のうちに彼の全身は痩せこけ、手足は萎え、白髪混じりの髪は真っ白になった。伸び放題になった髭は栄養が足りないせいかある程度の長さで成長を止め、やがて抜け落ちた。爪は黒く壊死した。
やがて、いつのことかはもはや分からないが、カブリールは発狂した。当然の帰結ではあった。
そうして。
「……っ!」
びくり、と肩を震わせてカブリールは目を覚ました。ほんの午睡、ほんの一休みのつもりだったというのに、酷い夢を見た。壁にかけた時計は彼の睡眠時間がほんの三十分程度だったと告げている。あの無限にも感じた時間が。カブリールが人間だった頃の、最後の三年間の記憶が。
いつの間にかカブリールは寝台から滑り落ち、床に横たわっていた。石の床は容赦なく体温を奪ったようで、体が冷え切っている。四肢の感覚が遠い。恐る恐る眼前に手を広げる。小さな手。いつも通り角が邪魔にならないよう、子供の姿で横になったのだと思い至る。
ずるずる、と音がした。視線を上げると、タブラがカブリールの方に向かってきていた。頭をカブリールの腕の下に潜り込ませ、ぴすぴすと鼻を鳴らしながら長い体を寄り添わせる。鰐の幼生のまだ柔らかな鱗が、冷えた体をじわりと温める。その温度に、ようやくカブリールは息を吐いた。
「……タブラ」
絞り出したのは、声変わり前の子供の声。これが自分の声だということに、今も驚くことがある。
体を起こす。関節が軋む。膝の上にタブラが乗ってきた。そのままカブリールの寝間着に爪を引っ掛けながらよじ登ってくる。彼は話すことこそ出来ないが、『完成しない水路の神』からタブラを任されているカブリールは、その思念をある程度受け取ることができた。
心配する気配。
「……もう、大丈夫だ。すまない、心配をかけて」
小さな鰐の王の鱗を撫でてやる。その指先が震えるのを、どうしてもカブリールは止められないでいた。
NEWS
雷鳴がなる。振動。そして、光《コズミックスフィア》に力が満ちていく
2回目の覚醒が近づいているのだ
そんな予感がした
しかし、不安の影もまたよぎる……
遠くの出来事が近くのように感じられる……

「こ、これは……天球宮に、いったい何が?」

「もぬけの殻ではありませんか。いったいいつから……?」

「天球統率者……いない。なぜ? あなたなしでは、秩序を保てない」

「……どういうことでしょう。力のかけらもない。これでは……」

「ならば……わたくしが、天球統率者になるほかありません!!」

「力を持つもの……いずれ、来る日が来るだろう」

「どれほど力を持ったとしても、叶わないものがある。手に入れられないものがある」

「その時に君たちは、何をするだろう、ということさ」

「まって……その話の続きを、知っている。偶然の一致かと思っていたけど」

「僕の知っているデスケル重工は、神を建造したんだ」

「世界を塗り替えるような都市を作って……天に届くような、神を作った」

「どういうことです? 現在の技術と資産と人員では、神を建造できません」

「それとも、あなたは500年後からやってきた、ということですか?」

「……そのまさかかもしれない。あ、魔王さんにも説明すると、僕は寝ている間だけ、この世界にやってくる存在で」

「僕の起きている間の世界にはデスケル重工があって、でもこんなファンタジーは欠片もなくて……」

「興味深い。ということは、魔王たちの進退にも関わる。魔王たちはどこかへ旅立った、ということだ」

「なぜなら、魔王の第二覚醒によって、魔王は無敵の存在となり、時と生死を克服し、永遠の存在となるはずだ」

「噂は聞いているぞ。魔王たち。魔王の第二覚醒。レガリア永劫化。レガリアの力で、魔王は完全なる不老不死になる」

「かつての魔王ドゥルガーがそうであったようにな」

「お前! アイスは好きか!?」

「アイスはな!! 冷たいんだ!! マジだぞ!!」

「お前は無敵になるんだよな! 無敵になったらアイスを一緒に食べような!」

「なんでって……? お祝いだよ!! お祝いって言ったら、アイスじゃないのか!?」

「誕生日にいつも食べていたんだが!?」
◆訓練
カブリールはふつうのドラゴン-0を購入した!!
カブリールは空駆ける者★7を購入した!!
◆作製
紫水晶のブローチを作製した!!
◆レガリア決定
暁新世界 に決定!!
◆アセンブル
見張り台に紫水晶の釣り餌を装備した
エントランスに空駆ける者★7を装備した
通路に粗末な石造りの聖堂を装備した
応接間にふつうのドラゴン-0を装備した
商店街に虚空を這いずる液体★5を装備した
三叉路に虚空を這いずる液体★5を装備した
闘技場におともどらごんくんを装備した
魔法陣にふつうのドラゴン-0を装備した
奈落にふつうのジャイアント-0を装備した
魔王領域に誰かの似姿(多脚型・改)を装備した
◆心魂結束
フレデリク・ルースと心魂結束を結成した!!
◆対象指定
対象指定……ゾンビ
流浪のカルマ物理治療型勇者
流浪のカルマ物理治療型勇者
ユニオン活動
牢獄の活動記録
城の片隅にあるカブリールの自室。魔王のそれとは思えないほど質素だ。
粗末な机と椅子、古びたベッドのほかは、大量の本が積み上げられている。
粗末な机と椅子、古びたベッドのほかは、大量の本が積み上げられている。
経験値の訓練をしました
経験値が1上昇した
経験値の訓練をしました経験値が1上昇した
経験値の訓練をしました経験値が1上昇した
経験値の訓練をしました経験値が1上昇した
経験値の訓練をしました経験値が1上昇した
メッセージ
◆戦闘結果
戦闘結果は*こちら*
◆ダイジェスト結果
精算
売上高 83
攻撃戦果収入1.77
支援戦果収入23.77
防衛戦果収入50.52
捕虜交換 40
戦闘報酬116
販売数補正 0.1%
売上均衡補正 1%
戦闘報酬均衡補正9.48%
合計現金収入220
獲得レートポイント220
収入 3800moneyがかき集められました
【!】経費 2900moneyを消費しました
パーツ販売数 1個
今回の購入者-->>95
◆経験値が55増加しました……
あなたは5回徳を積みました
あなたは3回虚空を想いました
あなたは3回和解しました
紫水晶の釣り餌の強度が 24.45 になった!!
空駆ける者★7の強度が 25.45 になった!!
粗末な石造りの聖堂の強度が 22.13 になった!!
粗末な石造りの聖堂から -0.41 ポイントの経験値還元を受けた!!
ふつうのドラゴン-0の強度が 25.4 になった!!
虚空を這いずる液体★5の強度が 24.2 になった!!
虚空を這いずる液体★5の強度が 24.2 になった!!
おともどらごんくんの強度が 22.2 になった!!
おともどらごんくんから 2.75 ポイントの経験値還元を受けた!!
ふつうのドラゴン-0の強度が 25.45 になった!!
ふつうのジャイアント-0の強度が 25.4 になった!!
誰かの似姿(多脚型・改)の強度が 25.45 になった!!
攻撃戦果収入1.77
支援戦果収入23.77
防衛戦果収入50.52
捕虜交換 40
戦闘報酬116
販売数補正 0.1%
売上均衡補正 1%
戦闘報酬均衡補正9.48%
合計現金収入220
獲得レートポイント220
収入 3800moneyがかき集められました
【!】経費 2900moneyを消費しました
パーツ販売数 1個
今回の購入者-->>95
◆経験値が55増加しました……
あなたは5回徳を積みました
あなたは3回虚空を想いました
あなたは3回和解しました
紫水晶の釣り餌の強度が 24.45 になった!!
空駆ける者★7の強度が 25.45 になった!!
粗末な石造りの聖堂の強度が 22.13 になった!!
粗末な石造りの聖堂から -0.41 ポイントの経験値還元を受けた!!
ふつうのドラゴン-0の強度が 25.4 になった!!
虚空を這いずる液体★5の強度が 24.2 になった!!
虚空を這いずる液体★5の強度が 24.2 になった!!
おともどらごんくんの強度が 22.2 になった!!
おともどらごんくんから 2.75 ポイントの経験値還元を受けた!!
ふつうのドラゴン-0の強度が 25.45 になった!!
ふつうのジャイアント-0の強度が 25.4 になった!!
誰かの似姿(多脚型・改)の強度が 25.45 になった!!
キャラデータ
名前
焼却された紫の冠を頂く異邦の君
愛称
カブリール
|
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
プロフィール
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
◆焼却された紫の冠を頂く異邦の君 黒から赤に移ろう髪、名残のような白衣、頭上に煌めく紫水晶の冠。 かりそめの玉座に座す異邦の魔王。 古い魔王の血筋の一つ『大顎の君』の末裔、その名代であると彼自身は語る。 元は人間だったようだが、死後に何らかの要因でこの世界に転生した。 普段は『カブリール』と名乗る。 落ち着いた物腰で振舞うが、子供めいた強い好奇心と残虐さ、人並み外れた激情を持つ。 それらを反映してか「壮年」「少年」「多脚の異形」の三つの姿をとる。 変身はコントロールできるようで普段は壮年の姿でいるが、それぞれの象徴する面が強く表出すると 彼の意に沿わない形で変身してしまうこともある。 また、頭上の冠に似た物体はカブリールの角であり、頭部から直接生えている。 ![]() ◆大顎の末席に座す白紙の君 カブリールのそばについて回る、ワニに似た怪物。 彼が本来のこの地の魔王であるようだが、今やすっかりその血の魔力は薄まってしまい、 魔王として施政を行うにはあまりに拙い知性しか持たない。 カブリールは彼を『タブラ』と呼ぶ。 ただ、彼はまだ成体ではない。成体になれば新たな段階に進化するかもしれない。 彼が成長するまで保護し、一人前の魔王となるまで見守るのがカブリールの役目であるらしい。 見た目は恐ろしげだが、性質は極めて温厚。 理由もなく他者を襲うことはない。 面倒を見ているカブリールに懐いているらしく、よくその小脇に抱えられている。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
あなたの作製した勇者 多脚の影
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
__0 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() __6 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() _12 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() _18 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
お城データ |
|
|
ID | 種別 | 名前 | 詳細 |
---|---|---|---|
1 | 徳火炎護衛:ドラゴン | ふつうのドラゴン-0 [25.45] | ▼詳細 |
2 | 聖魔罠:変化の罠 | あなたの変化の罠 [20.93] | ▼詳細 |
3 | 徳商品罠:商品の罠 | 紫水晶のブローチ [26] | ▼詳細 |
4 | 冷気護衛:ウィッチ | あなたのウィッチ [20.93] | ▼詳細 |
5 | 聖魔罠:暗黒の罠 | あなたの暗黒の罠 [20.58] | ▼詳細 |
6 | 虚空聖魔護衛:スライム | 虚空を這いずる液体★5 [24.2] | ▼詳細 |
7 | 虚空冷気護衛:ウィッチ | 虚空を駆ける魔女★4 [22] | ▼詳細 |
8 | 虚空物理護衛:アルラウネ | 刻まない時計 [24.95] | ▼詳細 |
9 | 虚空聖魔護衛:スライム | 虚空を這いずる液体★5 [24.2] | ▼詳細 |
10 | 冷気護衛:ウィッチ | あなたのウィッチ [20.93] | ▼詳細 |
11 | 虚空火炎護衛:ドラゴン | ふつうのドラゴン-0 [25.4] | ▼詳細 |
12 | 冷気護衛:プリンス | あなたのプリンス [21.68] | ▼詳細 |
13 | --- | --- | --- |
14 | 虚空聖魔建築:霊堂 | 崩壊した祭壇 [24.95] | ▼詳細 |
15 | カルマ冷気護衛:ウィッチ | アルイレーラ [20.58] | ▼詳細 |
16 | 徳火炎護衛:ドラゴン | おともどらごんくん [22.2] | ▼詳細 |
17 | 虚空冷気護衛:プリンス | 空駆ける者★7 [25.45] | ▼詳細 |
18 | 徳冷気護衛:ウィッチ | こがらしのまじょ [22.68] | ▼詳細 |
19 | カルマ聖魔護衛:スライム | 無貌の貴族『ジョウビレックス』 [23] | ▼詳細 |
20 | 徳聖魔建築:霊堂 | 粗末な石造りの聖堂 [22.13] | ▼詳細 |
21 | 徳冷気罠:術殺しの罠 | 紫水晶の釣り餌 [24.45] | ▼詳細 |
22 | 徳聖魔罠:暗黒の罠 | 肉体系加工機 [21.93] | ▼詳細 |
23 | 徳物理護衛:ジャイアント | ふつうのジャイアント-0 [25.4] | ▼詳細 |
24 | カルマ物理護衛:アルラウネ | 圧放つ植木鉢 [24.95] | ▼詳細 |
25 | --- | --- | --- |
26 | シュラ物理護衛:ジャイアント | くされ肉 [24.95] | ▼詳細 |
27 | --- | --- | --- |
28 | 徳火炎護衛:ドラゴン | 誰かの似姿(多脚型・改) [25.45] | ▼詳細 |
29 | --- | --- | --- |
30 | --- | --- | --- |
次回の報酬ボーナス
売上均衡補正 | 6.37% |
---|---|
戦闘報酬均衡補正 | 9.3% |
次の戦場
作戦開始……18時00分 第4ブロック 「トルグの小さな部屋」
小部屋が続くダンジョン。扉を開くたびに、新しい出会いがある
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
--- |
--- | --- | - vs - | --- | --- |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() | Vaul主ちゃん 攻撃種別:徳物理護衛 習得魔法: キュア ファイアーボール カオティックロウ デッサンスケール ルナティックボックス ジャッジメント フェアウェルフレア ストーンスタチュー レベル :-99999 勇者情報:押すなよ!絶対押すなよ!! |
---|