ENo.0061　白銀の魔王『シルヴァリア』

……もっと強い魔王は居ないのか？

私は訝しんだ。これは偶然ではないな。

だが、そこまでやる気のある魔王も少ないと見た。
残念だが、それが現実なのだろう。
それでも私は、己の知見を独占することはなく。
こうして手記に残していく。

強い魔王が増えると信じて。

後世の魔王が強くなると信じて。

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-2

*護衛
サービス営業での爆発力に優れる。
商品と違い、一人一人を雇うので管理が簡単かつ、利益率が高い。
また単価が高いので売り込みがしやすく、戦果を伸ばしやすい(=攻撃可能な)ため、基礎的な収入を伸ばしやすい特性を持つ。
難点として、カルマ勇者にしか売り込みを掛けられず、サービスの単価の高さから勇者の磨耗が非常に速く他店舗との競合が激化しやすい。要は先に売った者勝ちである。

しかしながらその性質を逆手に取り、深夜にやってくるおじさんを待ち構え、大量に売り込みを掛ける商法が一部の大型城魔王に浸透し始める事となる。
商戦の一つの醍醐味である『お客様の取り合い』を完全に無視し、安定した稼ぎを得る事ができる反面、一部の魔王からは騒音で寝られない等と言った苦情が相次いでいる。

-3

*何が問題？売れない魔王に贈る基礎講座

安いものを売っていても、売上は伸びない。
売ることができる機会には限りがある。
高いものは仕入れに金が掛かる。
利益を出すにはその分売らないといけない。

だったら自分で作ればいい。雇えばいい。
これを有効活用しろ。貴方の手は最強の武器だ。

作製費用、及び雇用費用には金を掛ける事ができる。
この部分を損をしないようになるべく節約しようとする魔王が居るが、節約するべきではない。

少し混み合った話になるが、費用を入れると単価と同時に在庫数も増えると言う事を頭に入れて貰いたい。

今の商品だと単価が 11～28　くらいになる。
これが、5～15個　ある事になるだろう。
作製費用は0～100だ。
これを全て売り切った時に出る利益を計算するといい。
一目瞭然なのがお分かりいただけるだろうか。

前者は作製費用0。利益55。
後者は作製費用100。利益320。

費用を入れる程、最終的な利益は大きくなる。
まずは投資を忘れないこと。
それが売れない魔王からの脱却の第一歩だ。

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……悔しい？だったら掴み取ってみるといい。

貴方の可能性は、そんなものではないはずだ。

叛逆の意志を示すなら、私も手を貸そう。

白銀の魔王、私はそのための礎なのだから。

ドラゴン。

竜こそが最強だと信じる者の帳。

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