第6週目 境界線のAとBの一週間
◆日記
店の中を護衛たちがせわしなく行き交っている。
『勇者』たちはいつも通り攻め入るように僕たちの店を訪うと、護衛たちによって席へ誘われ、あるいは乱暴に叩き返されてお帰りいただき、その性質に忠実に振る舞っているように見えた。
店舗を蹂躙し、あるいは商品を強奪しようと来店したかれらが、護衛たちに宥めすかされて満足して帰る姿は滑稽で、現実のこととは思えないが、記憶の一番最初からこの場にいて『魔王』として働いている僕が、どうしてそれが〈現実のことと思えない〉などと言い切れるのか、その根っこがどこにあるのかはいまだに思い出せないままだ。
僕は騒がしい店内の片隅で壁にもたれかかりながら、ふと店の様子から目を逸らして、隣へ目を向ける。
この店舗のもう一人の『魔王』、共同経営者であるウィリアムとは言えば、いつも通り店の隅の飾り気のない椅子に、まったくやる気がないという顔で座り込んでいた。
いつもと違うのは、その膝の上に一頭の犬が載っていること。その犬の頭を、いつものかれとは打って変わった優しい手つきで撫でつけていることだろう。
茶色い毛並みのその中くらいの犬は、ウィリアムに言われて購入したマーケットの商品が生み出したものだ。
犬を生み出す迷宮……という触れ込み通り、店舗のバックヤードに設置された迷宮は、こんこんとその奥から犬を発生させ続けている。ウィリアムが撫でている犬以外にも、何頭かが店の中をうろついていた。幸いなことに、客に向かって吠えたり噛みつくことも、店の中で粗相をすることもなく、大人しくしてくれている。大人しくしているのはウィリアムも同じで、椅子に座ったまま、無言で犬を撫で続けていた。
だが、その横顔は満足そうには見えず、どうもすっきりしていないように見える。
……その理由はなんとなく想像はついていたが、そろそろ確認した方がいいかも知れない。
「よかったのかい、ウィリアム。迷宮の契約期間を四週にしておいて。
その犬も、迷宮が生み出したものなんだから、期間が過ぎたら消えてしまうだろうに」
「ああ……」
ウィリアムはこの通り、生返事だ。だが、少なくとも不機嫌ではない。
僕は壁にもたれかかったままずるずるとその場に座り込んで、一心に犬を撫でているウィリアムの方を横目で見上げる。ウィリアムはこちらに目もくれないが、代わりに犬と目が合った。犬も……犬こそ……なにを考えているかは分からない。ウィリアムの膝に顎を載せて、ただただ撫でられている。丸まった尻尾が、たまにぱたぱたと揺れていた。
「それで、何か思い出したのか?」
「いや」
やはり、そういうことらしかった。が、ウィリアムは落胆した様子もなく、何と言うことのないような顔で息をつき、
「ただ、俺が欲しかったのは、たぶん〈これ〉じゃない」
「……あんなに欲しがっていたのに?」
「犬はいいんだけどな」
背もたれに体重をかけて、ウィリアムは店の方へ目を向ける。
「犬を……飼ってたんだ。そのはずだ」
「その話は、前にも聞いた気がするよ」
「どんな犬だったかが思い出せない。それを思い出したい」
言いながら、ウィリアムはそこで初めて僕の方を見た。
僕はどう答えていいか分からず、ウィリアムの顔をただ見返す。
声を荒げるでもなく、顔をしかめるでもない。淡々と呟くように言うウィリアムの表情は静かそのもので、いつもとはまるで様子が違っている。
その理由が、こうして犬を手元に置いているからなのであれば、言う通りにしたかいはあったのだろう。
いっぽうで、思い出したいというウィリアムの言葉も、彼の偽らざる本心であるはずだ。僕とは違い、部分的にでも記憶を取り戻しているからこそ、欠けている部分を埋めたいと願い、もどかしい気持ちでいるのかも知れない。
とは言え、事情は多少違うとはいえ、本来の記憶を思い出したいと願っているのは僕も同じだ。約束は、果たしてもらわなければいけないだろう。
「ウィリアム」
「分かってるよ」
そう答えた後で、ウィリアムはかぶりを振り、
「だが、悪いが、俺はお前のことを大して知っているわけじゃない。お前に関わる記憶は、俺の中にほとんどない」
ウィリアムの言葉は、少なからず僕を落胆させる。しかし、それならなぜ彼は、今まで僕にそういった話をまったくしてくれなかったのかとも思う。
「だからまあ、俺の話だ。面白くもないけれど……」
僕の内心の疑問を知ってか知らずか、ウィリアムはそう前置きをして、ぼそぼそと話し始めた。
それほど長い話ではなかった。残像領域に生まれ、やがてハイドラライダーになった一人の男。……つまり、ウィリアムの話だ。
貧しい家庭に生まれ、幼い頃から親に使い走りのような扱いを受けていた彼は、家を棄ててあるハイドラチームに行きついた。
ハイドラライダーの中には、企業に所属しているような〈行儀のいい戦争屋〉のほかに、小さな互助組織を作って協力する連中もいる。彼がいたのも、そうしたチームの中のひとつだろう。
はじめはDRに乗っていたウィリアムは、すぐにライセンスを得て己のハイドラを持ち、チームの中心人物となっていく。
「どうしようもない〈くずども〉のの集まりだったよ。最低だった。馬鹿ばっかでよ」
そう語るウィリアムの口調は、自分の親の話をする時よりもよほど楽しげだった。彼にとってはそのチームこそが家であり、家族のいる場所であったのだと想像できた。
「ある時、仕事を請け負った。珍しくもねえ仕事だが、でかい話でな。いくつかの企業を巻き込んだ戦争になりそうだった。企業間闘争って奴だ」
ウィリアムの表情が曇ったのは、そう語り始めた時のことだ。
残像領域の企業が戦争を繰り返すのは、ほとんど生態と言ってしまっていい。この世界における『魔王』が店舗を経営し、『勇者』たち相手に商売をするのと同じか、それ以上に、霧の中の企業群は互いに闘争を宿命づけられている。
企業連盟によって戦局が緩やかにコントロールされ、戦争自体が前線の人間を使い潰すだけの馴れ合いと化していても、それを誰もが理解していても、殺し合い自体は残像領域に絶えることがなかった。
「……だが、どうもうまくなくてな。どこかが約定違反でもやらかしたのか、どこも引くに引けず泥沼になっていて、俺たちも出撃が日に日に多くなって、金はもらってたから途中で降りるわけにもいかなかった。仲間が何人か帰って来れなくて……でも、それ自体はそんなに騒ぎ立てるほどのことじゃない。
ただ、確かに様子はいつもと少し違っていた。思えば、さっさと手を引いておくべきだったんだろう。いくらでも金は持ち逃げできた。それができなかった。誰も……」
俯いて、遠く思い出の中を眺めるように視線を彷徨わせていたウィリアムは、ふと顔を上げ、床に座り込んだままの見下ろした。
「何がどうなったのか、詳しいことは思い出せない。
ただ、最後に出撃したのは特にひどい戦場だった。いつの間にか仲間はみんないなくなっていて、俺のハイドラもレーダーが破壊されていた」
常に厚い霧に覆われた残像領域の戦場において、レーダーは目の代わりである。それがを失うことがどれほど致命的で恐ろしいことなのか、僕にもよく分かる。
「俺は、その戦場で死んだ。俺を撃墜したのは、お前のハイドラだ」
そしてウィリアムは、まるで他人事のような口ぶりでそう言った。
一瞬、何を言われているのか分からず、僕はウィリアムの顔をまじまじと見返す。ウィリアムはすぐに僕から顔を背けると、膝の上の犬の頭を緩やかに撫でた。嘘や、冗談を言っているようには見えなかった。
「僕が……乗っていたハイドラは」
しばらくの沈黙ののち、僕は何とかウィリアムにそう問いかける。
――本当に、僕があなたを殺したのか。
などと言う質問は、どうしてもできなかった。頭が話についていけていない。そもそも、彼は今、ここに生きている。
「大型の多脚機だ。多脚っつても四つ足だったがな。それ以上のことは何も。
だいいち、どうして俺がお前の顔を知っているのかも分からないんだ」
それは――確かにそうだ。
戦場で行き会っただけのハイドラライダー同士であったのなら、敵同士であったならなおさら、ウィリアムが僕の顔を知っているわけはない。そんなことにも思い至らないほど、僕は混乱している。だがとにかく、ウィリアムは僕が、自分を撃墜したのだと信じているようだった。
「で、お前の方は。何か思い出したかよ」
「…………いや、何も」
「だろうな。そんな気はした。だから言ってなかった。……それだけじゃないが、言いづらいのは分かるだろうが」
僕はウィリアムの言葉に頷くことすらできず、その場で顔を俯かせる。ウィリアムの話は、予想外で、衝撃的で、飲み込むまでに確かに時間がかかりそうだったが、それ以上に、それだけの話を聞いて何も思い出せないということが、僕を打ちのめしていた。
疑問だけが、頭の中に渦巻いている。どうして、ウィリアムが僕の顔を知っていて、自分は死んだと断言している彼がここに平然と座っていて、――彼だけが、こうして記憶を取り戻しているのか。
「店番は、俺がしておいてやる。お前は今日は休んでろ」
犬を抱え上げ、ウィリアムは無造作に立ち上がって歩き出した。僕はその背に向かって思わず手を伸ばし、その手を途中で引き戻す。引き留めたところでどうしようもなく休んでいた方がいい、と、ぼんやりながらも分かったことと、それと、もう一つ。
床の上に座り込んだまま、僕は自分の両手を広げ、目を瞬かせた。何の変哲もない自分の手、その指先。
……そこに、何かが足らないような気がしたのだ。
『勇者』たちはいつも通り攻め入るように僕たちの店を訪うと、護衛たちによって席へ誘われ、あるいは乱暴に叩き返されてお帰りいただき、その性質に忠実に振る舞っているように見えた。
店舗を蹂躙し、あるいは商品を強奪しようと来店したかれらが、護衛たちに宥めすかされて満足して帰る姿は滑稽で、現実のこととは思えないが、記憶の一番最初からこの場にいて『魔王』として働いている僕が、どうしてそれが〈現実のことと思えない〉などと言い切れるのか、その根っこがどこにあるのかはいまだに思い出せないままだ。
僕は騒がしい店内の片隅で壁にもたれかかりながら、ふと店の様子から目を逸らして、隣へ目を向ける。
この店舗のもう一人の『魔王』、共同経営者であるウィリアムとは言えば、いつも通り店の隅の飾り気のない椅子に、まったくやる気がないという顔で座り込んでいた。
いつもと違うのは、その膝の上に一頭の犬が載っていること。その犬の頭を、いつものかれとは打って変わった優しい手つきで撫でつけていることだろう。
茶色い毛並みのその中くらいの犬は、ウィリアムに言われて購入したマーケットの商品が生み出したものだ。
犬を生み出す迷宮……という触れ込み通り、店舗のバックヤードに設置された迷宮は、こんこんとその奥から犬を発生させ続けている。ウィリアムが撫でている犬以外にも、何頭かが店の中をうろついていた。幸いなことに、客に向かって吠えたり噛みつくことも、店の中で粗相をすることもなく、大人しくしてくれている。大人しくしているのはウィリアムも同じで、椅子に座ったまま、無言で犬を撫で続けていた。
だが、その横顔は満足そうには見えず、どうもすっきりしていないように見える。
……その理由はなんとなく想像はついていたが、そろそろ確認した方がいいかも知れない。
「よかったのかい、ウィリアム。迷宮の契約期間を四週にしておいて。
その犬も、迷宮が生み出したものなんだから、期間が過ぎたら消えてしまうだろうに」
「ああ……」
ウィリアムはこの通り、生返事だ。だが、少なくとも不機嫌ではない。
僕は壁にもたれかかったままずるずるとその場に座り込んで、一心に犬を撫でているウィリアムの方を横目で見上げる。ウィリアムはこちらに目もくれないが、代わりに犬と目が合った。犬も……犬こそ……なにを考えているかは分からない。ウィリアムの膝に顎を載せて、ただただ撫でられている。丸まった尻尾が、たまにぱたぱたと揺れていた。
「それで、何か思い出したのか?」
「いや」
やはり、そういうことらしかった。が、ウィリアムは落胆した様子もなく、何と言うことのないような顔で息をつき、
「ただ、俺が欲しかったのは、たぶん〈これ〉じゃない」
「……あんなに欲しがっていたのに?」
「犬はいいんだけどな」
背もたれに体重をかけて、ウィリアムは店の方へ目を向ける。
「犬を……飼ってたんだ。そのはずだ」
「その話は、前にも聞いた気がするよ」
「どんな犬だったかが思い出せない。それを思い出したい」
言いながら、ウィリアムはそこで初めて僕の方を見た。
僕はどう答えていいか分からず、ウィリアムの顔をただ見返す。
声を荒げるでもなく、顔をしかめるでもない。淡々と呟くように言うウィリアムの表情は静かそのもので、いつもとはまるで様子が違っている。
その理由が、こうして犬を手元に置いているからなのであれば、言う通りにしたかいはあったのだろう。
いっぽうで、思い出したいというウィリアムの言葉も、彼の偽らざる本心であるはずだ。僕とは違い、部分的にでも記憶を取り戻しているからこそ、欠けている部分を埋めたいと願い、もどかしい気持ちでいるのかも知れない。
とは言え、事情は多少違うとはいえ、本来の記憶を思い出したいと願っているのは僕も同じだ。約束は、果たしてもらわなければいけないだろう。
「ウィリアム」
「分かってるよ」
そう答えた後で、ウィリアムはかぶりを振り、
「だが、悪いが、俺はお前のことを大して知っているわけじゃない。お前に関わる記憶は、俺の中にほとんどない」
ウィリアムの言葉は、少なからず僕を落胆させる。しかし、それならなぜ彼は、今まで僕にそういった話をまったくしてくれなかったのかとも思う。
「だからまあ、俺の話だ。面白くもないけれど……」
僕の内心の疑問を知ってか知らずか、ウィリアムはそう前置きをして、ぼそぼそと話し始めた。
それほど長い話ではなかった。残像領域に生まれ、やがてハイドラライダーになった一人の男。……つまり、ウィリアムの話だ。
貧しい家庭に生まれ、幼い頃から親に使い走りのような扱いを受けていた彼は、家を棄ててあるハイドラチームに行きついた。
ハイドラライダーの中には、企業に所属しているような〈行儀のいい戦争屋〉のほかに、小さな互助組織を作って協力する連中もいる。彼がいたのも、そうしたチームの中のひとつだろう。
はじめはDRに乗っていたウィリアムは、すぐにライセンスを得て己のハイドラを持ち、チームの中心人物となっていく。
「どうしようもない〈くずども〉のの集まりだったよ。最低だった。馬鹿ばっかでよ」
そう語るウィリアムの口調は、自分の親の話をする時よりもよほど楽しげだった。彼にとってはそのチームこそが家であり、家族のいる場所であったのだと想像できた。
「ある時、仕事を請け負った。珍しくもねえ仕事だが、でかい話でな。いくつかの企業を巻き込んだ戦争になりそうだった。企業間闘争って奴だ」
ウィリアムの表情が曇ったのは、そう語り始めた時のことだ。
残像領域の企業が戦争を繰り返すのは、ほとんど生態と言ってしまっていい。この世界における『魔王』が店舗を経営し、『勇者』たち相手に商売をするのと同じか、それ以上に、霧の中の企業群は互いに闘争を宿命づけられている。
企業連盟によって戦局が緩やかにコントロールされ、戦争自体が前線の人間を使い潰すだけの馴れ合いと化していても、それを誰もが理解していても、殺し合い自体は残像領域に絶えることがなかった。
「……だが、どうもうまくなくてな。どこかが約定違反でもやらかしたのか、どこも引くに引けず泥沼になっていて、俺たちも出撃が日に日に多くなって、金はもらってたから途中で降りるわけにもいかなかった。仲間が何人か帰って来れなくて……でも、それ自体はそんなに騒ぎ立てるほどのことじゃない。
ただ、確かに様子はいつもと少し違っていた。思えば、さっさと手を引いておくべきだったんだろう。いくらでも金は持ち逃げできた。それができなかった。誰も……」
俯いて、遠く思い出の中を眺めるように視線を彷徨わせていたウィリアムは、ふと顔を上げ、床に座り込んだままの見下ろした。
「何がどうなったのか、詳しいことは思い出せない。
ただ、最後に出撃したのは特にひどい戦場だった。いつの間にか仲間はみんないなくなっていて、俺のハイドラもレーダーが破壊されていた」
常に厚い霧に覆われた残像領域の戦場において、レーダーは目の代わりである。それがを失うことがどれほど致命的で恐ろしいことなのか、僕にもよく分かる。
「俺は、その戦場で死んだ。俺を撃墜したのは、お前のハイドラだ」
そしてウィリアムは、まるで他人事のような口ぶりでそう言った。
一瞬、何を言われているのか分からず、僕はウィリアムの顔をまじまじと見返す。ウィリアムはすぐに僕から顔を背けると、膝の上の犬の頭を緩やかに撫でた。嘘や、冗談を言っているようには見えなかった。
「僕が……乗っていたハイドラは」
しばらくの沈黙ののち、僕は何とかウィリアムにそう問いかける。
――本当に、僕があなたを殺したのか。
などと言う質問は、どうしてもできなかった。頭が話についていけていない。そもそも、彼は今、ここに生きている。
「大型の多脚機だ。多脚っつても四つ足だったがな。それ以上のことは何も。
だいいち、どうして俺がお前の顔を知っているのかも分からないんだ」
それは――確かにそうだ。
戦場で行き会っただけのハイドラライダー同士であったのなら、敵同士であったならなおさら、ウィリアムが僕の顔を知っているわけはない。そんなことにも思い至らないほど、僕は混乱している。だがとにかく、ウィリアムは僕が、自分を撃墜したのだと信じているようだった。
「で、お前の方は。何か思い出したかよ」
「…………いや、何も」
「だろうな。そんな気はした。だから言ってなかった。……それだけじゃないが、言いづらいのは分かるだろうが」
僕はウィリアムの言葉に頷くことすらできず、その場で顔を俯かせる。ウィリアムの話は、予想外で、衝撃的で、飲み込むまでに確かに時間がかかりそうだったが、それ以上に、それだけの話を聞いて何も思い出せないということが、僕を打ちのめしていた。
疑問だけが、頭の中に渦巻いている。どうして、ウィリアムが僕の顔を知っていて、自分は死んだと断言している彼がここに平然と座っていて、――彼だけが、こうして記憶を取り戻しているのか。
「店番は、俺がしておいてやる。お前は今日は休んでろ」
犬を抱え上げ、ウィリアムは無造作に立ち上がって歩き出した。僕はその背に向かって思わず手を伸ばし、その手を途中で引き戻す。引き留めたところでどうしようもなく休んでいた方がいい、と、ぼんやりながらも分かったことと、それと、もう一つ。
床の上に座り込んだまま、僕は自分の両手を広げ、目を瞬かせた。何の変哲もない自分の手、その指先。
……そこに、何かが足らないような気がしたのだ。
NEWS
闇のポータルを通り、その先へ――乾いた静物の魔王『ネハジャ』 「おはよろし! 今日も一日がんばるぞーふぃー♪┗(・␣・)━♪」 |
乾いた静物の魔王『ネハジャ』 「真っ暗闇でもみんなついてきてる? 大丈夫だよね……」 |
乾いた静物の魔王『ネハジャ』 「わたしはどこを目指せばいいんだろう、何になればいいんだろう。いまだ闇の中」 |
乾いた静物の魔王『ネハジャ』 「でも、ここを歩いているわたしの歩みだけは、間違いないよね。そう、信じたい……」 |
切り裂く紙片の魔王『ミモルド』 「私は目指す。力強く。誰よりも強い高みへと」 |
切り裂く紙片の魔王『ミモルド』 「信じているんだ。一つの夢を。それは、私が戦うべき場所。それを探す旅」 |
切り裂く紙片の魔王『ミモルド』 「今はまだその時じゃない。けれども、その時を迎えるために……一切手の抜けない準備期間だ」 |
徒花に灰を落とす魔王『セワ』 「グハハハハハー! 思い出すぜー! 戦いが迫っているぜ。久しぶりの緊張感だ」 |
徒花に灰を落とす魔王『セワ』 「昔話をしよう。俺には妹がいて、二人で小さな店を開いていた」 |
徒花に灰を落とす魔王『セワ』 「俺はかつて……神の子と呼ばれるほど、才能があったらしい。実際、異常な若さで店を開いた」 |
徒花に灰を落とす魔王『セワ』 「そして異常なほど、儲けてしまった。俺自体はそんなことに興味もなかったが」 |
徒花に灰を落とす魔王『セワ』 「しかし、周りの奴らは違った。ある日、カルマ勇者がやってきて……それも、抵抗できないほど大量にだ」 |
徒花に灰を落とす魔王『セワ』 「妬まれていたのだろう。店は荒らされ、破壊され、俺も大怪我を負った。気付いた時には妹の姿はなかった」 |
徒花に灰を落とす魔王『セワ』 「妹はよく言っていた。ドゥルガーになるのが夢だと。だから、俺はドゥルガーになる」 |
徒花に灰を落とす魔王『セワ』 「ドゥルガーになって、有名になれば、行方が分からなくなった妹も、俺を見つけてくれる。そう信じている」 |
徒花に灰を落とす魔王『セワ』 「でも、ダメなんだ……あの時以来、頭の傷が俺をダメにしてしまった。頭の中に霧がかかったように、難しいことが考えられなくなってしまった」 |
徒花に灰を落とす魔王『セワ』 「でも、でもさ……だからといって、諦めるなんて嫌なんだ。そう思うだろう? グハハハハハー!」 |
メルサリア 「どうも~メルサリアっす! 準備はいいっすか!?」 |
メルサリア 「なら、特にいうこともないっすね! 経験値を1点プレゼントっす!」 |
レヒルからの映像メッセージ 「(眼鏡クイッ)困ったことが起こった(眼鏡クイッ)禁忌選定委員会の内部分裂だ(眼鏡クイッ)ルクロフィーナ兵器開発主任を中心とするグループが(眼鏡クイッ)離反したようだ(眼鏡クイッ)」 |
レヒルからの映像メッセージ 「(眼鏡クイッ)ゴミのような君たちにも(眼鏡クイッ)分かりやすく言うと(眼鏡クイッ)彼女たちの味方をしても(眼鏡クイッ)我々に叩き潰されるだけだ(眼鏡クイッ)ということだよ(眼鏡クイッ)」 |
レヒルからの映像メッセージ 「(眼鏡クイッ)大人しくしていれば(眼鏡クイッ)君たちの安全は保障しよう(眼鏡クイッ)しかし(眼鏡クイッ)万が一彼女たちに力を貸そうというのなら(眼鏡クイッ)覚悟してもらおうか(眼鏡クイッ)」 |
◆訓練
笑顔の訓練をしました笑顔が12上昇した
笑顔の訓練をしました笑顔が13上昇した
笑顔の訓練をしました経験値が足りない
笑顔の訓練をしました経験値が足りない
笑顔の訓練をしました経験値が足りない
◆破棄
◆送金
◆購入
オーガストはわんこ栽培ルームを4個納入した!!(344money)
オーガストは古びた教会を4個納入した!!(140money)
オーガストはカメレオンを4個納入した!!(344money)
◆作製
資金を100を投入した!!
警戒強化!
価格強化!
アリスの魔法書とダイヤの指輪23を素材にしてレッドドラゴンを作製した!!
◆レガリア決定
暁新世界 に決定!!
◆アセンブル
スロット1に紺碧のプラネタリウムを装備した
スロット2に紺碧のプラネタリウムを装備した
スロット3に古びた教会を装備した
スロット4にねこじゃらし畑を装備した
スロット5にわんこ栽培ルームを装備した
スロット6に古びた教会を装備した
スロット7にテラリウムを装備した
スロット8にテラリウムを装備した
スロット9にレッドドラゴンを装備した
スロット10にワカンネ草を装備した
スロット11にカメレオンを装備した
スロット12に星を見る竜を装備した
◆パーツ改名
◆パーツアイコン変更
◆姉妹提携
深夢想水族館『トリエステ』とバディを結成した!!
◆意思表示設定
意志設定……通常営業
◆ミッション
ミッション設定……ミッションB
ユニオン活動
シェアハウスの活動記録
・共用スペースは使った後はきれいに掃除すること
・喧嘩はそれほど長引かせないこと
・自分の部屋もそれほどは汚さないこと 各自ちゃんと掃除すること
↑うるせえ! 指図するんじゃねえ!
……と、コルクボードにピン止めされた紙に書いてある
・喧嘩はそれほど長引かせないこと
・自分の部屋もそれほどは汚さないこと 各自ちゃんと掃除すること
↑うるせえ! 指図するんじゃねえ!
……と、コルクボードにピン止めされた紙に書いてある
笑顔の訓練をしました
笑顔が1上昇した
笑顔の訓練をしました笑顔が1上昇した
笑顔の訓練をしました笑顔が1上昇した
笑顔の訓練をしました笑顔が1上昇した
笑顔の訓練をしました笑顔が1上昇した
メッセージ
◆戦闘結果
戦闘結果は*こちら*
清算
モブ売り 335
勇者売上高 1403
攻撃戦果補正22.23%
支援戦果補正21.01%
防衛戦果補正9.39%
撃破数補正 10%
特別補正 2.2%
販売数補正 0.9%
合計現金収入3190
予算消費 -978
粗利益 2212
ロス高 0
パーツ販売数 9個
今回の購入者-->>32 >>67 >>67 >>97 >>128 >>128 >>148 >>209 >>230
【!】経験値が1点プレゼントされました
◆経験値が36増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
勇者売上高 1403
攻撃戦果補正22.23%
支援戦果補正21.01%
防衛戦果補正9.39%
撃破数補正 10%
特別補正 2.2%
販売数補正 0.9%
合計現金収入3190
予算消費 -978
粗利益 2212
ロス高 0
パーツ販売数 9個
今回の購入者-->>32 >>67 >>67 >>97 >>128 >>128 >>148 >>209 >>230
【!】経験値が1点プレゼントされました
◆経験値が36増加しました……
◆素材が組織から支給されました……
オーガストは愛の手紙25を入手した!
オーガストは蜘蛛の糸25を入手した!
◆魔王城への来訪者が一人……
オーガストはすこしせくしーなしもべを9個手に入れた!!
明日の戦場
第6ブロック
来週の降水確率:70%
来週の風の向き:11%
ゼストクローク |
ユリン |
《不殺の魔王》と《神殺し》 |
メルリエ |
織村東三木臺ミミミ |
ダイ・コン |
シュガー=スウィート |
加藤ラブラドール |
ヘドジャラス |
リシェルフィール |
紅のイエル |
王騎 |
深夢想水族館『トリエステ』 |
境界線のAとB |
王国軍とりで |
エニグマ |
uterus |
リフリー |
エセルバート |
ルーゼンエッタ |
--- | --- | --- | --- | --- |
--- | --- | - vs - | --- | --- |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
『アンデライト』臣民[攻撃不能] |
キャラデータ
名前
境界線のAとB
愛称
オーガスト
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
プロフィール
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
オーガスト=アルドリッチ たれ目の方。 ウィリアム=ブラッドバーン つり目の方。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
__0__1__2__3__4__5 __6__7__8__9_10_11 _12_13_14_15_16_17 _18_19_20_21_22_23 |
お城データ |
|
|
ID | 種別 | 名前 | 在庫 | 詳細 |
---|---|---|---|---|
1 | 徳聖魔建築:霊堂 | 紺碧のプラネタリウム [22/予見/予見]《装備:1》 壮大値[1167] 価格[86] 警戒値[75] 連続値[104] 防御属性[聖魔] 防御値[97] 熱意値[67] 好感値[87] 予見値[186] 在庫[3] 追加効果[聖域付与] 資産投入[100] [徳聖魔建築] *作者* | 3 | ▼詳細 |
2 | 徳聖魔建築:霊堂 | 紺碧のプラネタリウム [22/予見/予見]《装備:2》 壮大値[1167] 価格[86] 警戒値[75] 連続値[104] 防御属性[聖魔] 防御値[97] 熱意値[67] 好感値[87] 予見値[186] 在庫[3] 追加効果[聖域付与] 資産投入[100] [徳聖魔建築] *作者* | 3 | ▼詳細 |
3 | 物理商品:書籍 | あなたの書籍 [20/---/---] | 10 | ▼詳細 |
4 | 徳火炎護衛:ドラゴン | 星を見る竜 [22/予見/予見]《装備:12》 攻撃値[57] 連撃値[7] 壮大値[936] 価格[45] 警戒値[18] 連続値[18] 防御属性[冷気] 防御値[66] 熱意値[93] 好感値[65] 予見値[107] 在庫[3] 追加効果[遅延] 資産投入[20] [徳火炎護衛] *作者* | 3 | ▼詳細 |
5 | カルマ聖魔建築:霊堂 | 古びた教会 [23/好感/好感]《装備:3》 壮大値[1105] 価格[35] 警戒値[73] 連続値[101] 防御属性[聖魔] 防御値[92] 熱意値[64] 好感値[127] 予見値[134] 在庫[5] 追加効果[聖域付与] [カルマ聖魔建築] *作者* | 5 | ▼詳細 |
6 | 素材:素材 | 蜘蛛の糸24 [24/警戒/---] 価格[10] [素材] | 0 | ▼詳細 |
7 | カルマ電撃護衛:サイキック | 電撃型DR『フルミネ』 [20/警戒/---] 攻撃値[96] 連撃値[4] 壮大値[219] 価格[31] 警戒値[105] 連続値[34] 防御属性[火炎] 防御値[35] 熱意値[34] 好感値[17] 予見値[85] 在庫[10] 追加効果[感知] [カルマ電撃護衛] *作者* | 10 | ▼詳細 |
8 | 素材:素材 | 巨岩24 [24/壮大/---] 価格[10] [素材] | 0 | ▼詳細 |
9 | 徳物理護衛:アルラウネ | ワカンネ草 [22/好感/好感]《装備:10》 攻撃値[109] 連撃値[3] 壮大値[583] 価格[63] 警戒値[18] 連続値[48] 防御属性[冷気] 防御値[59] 熱意値[28] 好感値[140] 予見値[56] 在庫[6] 追加効果[成長] 資産投入[100] [徳物理護衛] *作者* | 6 | ▼詳細 |
10 | 素材:素材 | 槍衾21 [21/耐物/---] 価格[10] [素材] | 0 | ▼詳細 |
11 | カルマ火炎護衛:ドラゴン | レッドドラゴン [24/警戒/高級]《装備:9》 攻撃値[59] 連撃値[7] 壮大値[1001] 価格[87] 警戒値[43] 連続値[20] 防御属性[冷気] 防御値[69] 熱意値[99] 好感値[68] 予見値[67] 在庫[18] 追加効果[遅延] 資産投入[100] [カルマ火炎護衛] *作者* | 18 | ▼詳細 |
12 | 素材:素材 | 愛の手紙25 [25/好感/---] 価格[10] [素材] | ▼詳細 | |
13 | 徳物理建築:迷宮 | わんこ栽培ルーム [23/壮狗/壮狗]《装備:5》 壮大値[1856] 価格[86] 警戒値[19] 連続値[143] 防御属性[物理] 防御値[98] 熱意値[76] 好感値[115] 予見値[66] 在庫[4] 追加効果[遅延付与] 資産投入[100] [徳物理建築] *作者* | 4 | ▼詳細 |
14 | カルマ聖魔建築:霊堂 | 古びた教会 [23/好感/好感]《装備:6》 壮大値[1105] 価格[35] 警戒値[73] 連続値[101] 防御属性[聖魔] 防御値[92] 熱意値[64] 好感値[127] 予見値[134] 在庫[4] 追加効果[聖域付与] [カルマ聖魔建築] *作者* | 4 | ▼詳細 |
15 | カルマ物理護衛:アルラウネ | テラリウム [21/高級/連続]《装備:7》 攻撃値[97] 連撃値[3] 壮大値[535] 価格[27] 警戒値[17] 連続値[65] 防御属性[冷気] 防御値[53] 熱意値[26] 好感値[86] 予見値[51] 在庫[5] 追加効果[成長] [カルマ物理護衛] *作者* | 5 | ▼詳細 |
16 | 素材:素材 | 消火器21 [21/耐火/---] 価格[10] [素材] | 0 | ▼詳細 |
17 | 素材:素材 | 槍衾22 [22/耐物/---] 価格[10] [素材] | 0 | ▼詳細 |
18 | カルマ火炎護衛:ドラゴン | カメレオン [23/好感/好感]《装備:11》 攻撃値[60] 連撃値[7] 壮大値[987] 価格[86] 警戒値[19] 連続値[19] 防御属性[冷気] 防御値[70] 熱意値[99] 好感値[115] 予見値[66] 在庫[4] 追加効果[遅延] 資産投入[100] [カルマ火炎護衛] *作者* | 4 | ▼詳細 |
19 | 素材:素材 | 蜘蛛の糸25 [25/警戒/---] 価格[10] [素材] | ▼詳細 | |
20 | カルマ火炎護衛:サキュバス | すこしせくしーなしもべ [23/好感/好感] 攻撃値[77] 連撃値[6] 壮大値[659] 価格[39] 警戒値[27] 連続値[54] 防御属性[物理] 防御値[57] 熱意値[37] 好感値[140] 予見値[18] 在庫[9] 追加効果[幻影] 資産投入[10] [カルマ火炎護衛] *作者* | 9 | ▼詳細 |
21 | 素材:素材 | 蜘蛛の糸22 [22/警戒/---] 価格[10] [素材] | 0 | ▼詳細 |
22 | --- | --- | --- | --- |
23 | --- | --- | --- | --- |
24 | 徳火炎建築:熱砂 | ねこじゃらし畑 [21/好感/好感]《装備:4》 壮大値[766] 価格[86] 警戒値[46] 連続値[47] 防御属性[火炎] 防御値[95] 熱意値[139] 好感値[184] 予見値[46] 在庫[2] 追加効果[幻影付与] 資産投入[100] [徳火炎建築] *作者* | 2 | ▼詳細 |
25 | --- | --- | --- | --- |
26 | カルマ物理護衛:アルラウネ | テラリウム [21/高級/連続]《装備:8》 攻撃値[97] 連撃値[3] 壮大値[535] 価格[27] 警戒値[17] 連続値[65] 防御属性[冷気] 防御値[53] 熱意値[26] 好感値[86] 予見値[51] 在庫[2] 追加効果[成長] [カルマ物理護衛] *作者* | 2 | ▼詳細 |
27 | 素材:素材 | 槍衾23 [23/耐物/---] 価格[10] [素材] | 0 | ▼詳細 |
28 | 素材:素材 | 鳥の羽23 [23/連続/---] 価格[10] [素材] | 0 | ▼詳細 |
29 | 徳聖魔商品:護符 | 由緒正しいお札のレプリカ(説明書つき) [21/予見/予見] | 2 | ▼詳細 |
30 | --- | --- | --- | --- |