第2回目 午前4時の焦がれる残火の魔王『フィリリ』
◆日記
魔王フィリリは退屈していた。
カウチに寝そべって、さっきから「あー」「うー」言っている。
(──まったく……ほんとだらしない。)
まほ太郎は魔王が絵を描いて遊んだ灰を掃き集めながら、
不機嫌を紛らわそうと、初給で買うつもりの魔法書のことを考え始めた。
考え始め──ようとした、その瞬間。
「ねーねーまほ太郎さあ~。疲れない?休憩したら?」
魔王が気の抜けた声で話しかける。
チッ。まほ太郎からあからさまに舌打ちが飛び出す。
「(あんたが仕事増やしてんでしょうが!)
いいえ。
勇者を退けたとはいえ、油断できませんよ。
貴方もしっかりしていてください。
他の魔王たちだって、手ごわいんですから。
見たでしょう?」
ようやく集め終えた灰をぶちまけてやりたい衝動を抑え、まほ太郎は努めて平静に返答する。
灰をもう一度集め直すのは御免だった。
「うん……。」
(おや?)
まほ太郎は、はてと魔王を見る。
先程まではただ退屈に駄々をこねる子供のようにしていた魔王がいつの間にか、
なんとも真面目くさった顔で天井を見上げているではないか。
「早く勇者、来ないかな。
それに他の魔王たちにも会いたいよ。
あの熱。あの火。生きた戦場に、ずっといたい。
城の中に一人でいると、ぼくの火が消えちゃいそうだよ……。」
「── 一人でって。僕もいるんですけどね!
それにね、貴方、この城はあちこち火だらけで火事にならないか心配なくらいですよ。
ぼんやりの貴方はどうだか知りませんけど、僕はそのすべての火を完璧に管理できますから!
“どんな火だって”消させません。貴方が望まない限りは!」
ふん、とまほ太郎は灰を袋に詰めつつ背を向ける。
「まほ太郎……。」
「用がないなら僕はもう行きますよ!まだまだ仕事があります!」
「まほ太郎さあ。ふふっ。やっさしい~よね~。んふ。」
「う、うるせー!くだらないこと言ってないでシャキッとしてくださいよね!もう!」
──……。
出て行くまほ太郎のふわふわ揺れる髪から、
赤くなった耳がのぞいていたことに魔王はひとしきりニヤついて。
しかしまた天井を見上げれば、部屋の隅の濃い闇ばかりが目につく。
どんなに火を灯しても、照らしきれない暗がり。
「まほ太郎、優しい子。
冗談だよ。ぼくだって消えるつもりはないさ。」
魔王はぎゅうと胸元を押さえる。
その懐に畳み込まれている羊皮紙に、己の温度をうつし取らんとする強さで。
「──だけど、なぜ。ぼくはもっと強くなれるはずだった。
“フィリリは”、どうしてこんなに。……」
眠さにとろけはじめた呟き声は、すう、と寝息に変わる。
魔王フィリリは眠りに飽くことがない。
夢の中でさえ、夢をみるくらいだ。
フィリリにとって夢は、奪われることも、侵されることも、縛られることもないと信じられる数少ないものだった。
夢はいつも同じように始まる。
赤く焼けた梁、頬を撫ぜる黒煙。
今はもう歪んで、甘やかで懐かしいばかりになった原初の記憶。
まばたきをすると、揺りかごのようにあたたかい砂があって。
見たことのない海の風景と。
音楽と生き物と。そしておおきな星が瞬いては過ぎ去っていく。
そして。
もうずっと呼んでいない、けれど決して忘れない名の、その主の姿。
それは運のよい時だけ、夢の中に見つけることができた。
この夢ではどうだろうか?
フィリリのゆく先にあるのは【幸運】か。【悪運】か。
──戦場の火が、熾りいざなう。
カウチに寝そべって、さっきから「あー」「うー」言っている。
(──まったく……ほんとだらしない。)
まほ太郎は魔王が絵を描いて遊んだ灰を掃き集めながら、
不機嫌を紛らわそうと、初給で買うつもりの魔法書のことを考え始めた。
考え始め──ようとした、その瞬間。
「ねーねーまほ太郎さあ~。疲れない?休憩したら?」
魔王が気の抜けた声で話しかける。
チッ。まほ太郎からあからさまに舌打ちが飛び出す。
「(あんたが仕事増やしてんでしょうが!)
いいえ。
勇者を退けたとはいえ、油断できませんよ。
貴方もしっかりしていてください。
他の魔王たちだって、手ごわいんですから。
見たでしょう?」
ようやく集め終えた灰をぶちまけてやりたい衝動を抑え、まほ太郎は努めて平静に返答する。
灰をもう一度集め直すのは御免だった。
「うん……。」
(おや?)
まほ太郎は、はてと魔王を見る。
先程まではただ退屈に駄々をこねる子供のようにしていた魔王がいつの間にか、
なんとも真面目くさった顔で天井を見上げているではないか。
「早く勇者、来ないかな。
それに他の魔王たちにも会いたいよ。
あの熱。あの火。生きた戦場に、ずっといたい。
城の中に一人でいると、ぼくの火が消えちゃいそうだよ……。」
「── 一人でって。僕もいるんですけどね!
それにね、貴方、この城はあちこち火だらけで火事にならないか心配なくらいですよ。
ぼんやりの貴方はどうだか知りませんけど、僕はそのすべての火を完璧に管理できますから!
“どんな火だって”消させません。貴方が望まない限りは!」
ふん、とまほ太郎は灰を袋に詰めつつ背を向ける。
「まほ太郎……。」
「用がないなら僕はもう行きますよ!まだまだ仕事があります!」
「まほ太郎さあ。ふふっ。やっさしい~よね~。んふ。」
「う、うるせー!くだらないこと言ってないでシャキッとしてくださいよね!もう!」
──……。
出て行くまほ太郎のふわふわ揺れる髪から、
赤くなった耳がのぞいていたことに魔王はひとしきりニヤついて。
しかしまた天井を見上げれば、部屋の隅の濃い闇ばかりが目につく。
どんなに火を灯しても、照らしきれない暗がり。
「まほ太郎、優しい子。
冗談だよ。ぼくだって消えるつもりはないさ。」
魔王はぎゅうと胸元を押さえる。
その懐に畳み込まれている羊皮紙に、己の温度をうつし取らんとする強さで。
「──だけど、なぜ。ぼくはもっと強くなれるはずだった。
“フィリリは”、どうしてこんなに。……」
眠さにとろけはじめた呟き声は、すう、と寝息に変わる。
魔王フィリリは眠りに飽くことがない。
夢の中でさえ、夢をみるくらいだ。
フィリリにとって夢は、奪われることも、侵されることも、縛られることもないと信じられる数少ないものだった。
夢はいつも同じように始まる。
赤く焼けた梁、頬を撫ぜる黒煙。
今はもう歪んで、甘やかで懐かしいばかりになった原初の記憶。
まばたきをすると、揺りかごのようにあたたかい砂があって。
見たことのない海の風景と。
音楽と生き物と。そしておおきな星が瞬いては過ぎ去っていく。
そして。
もうずっと呼んでいない、けれど決して忘れない名の、その主の姿。
それは運のよい時だけ、夢の中に見つけることができた。
この夢ではどうだろうか?
フィリリのゆく先にあるのは【幸運】か。【悪運】か。
──戦場の火が、熾りいざなう。
NEWS
あなたは《コズミックスフィア》に押し込まれた天球使たちは、厳しくあなたたちを監視している
そんななか、秘密の情報が魔王たちのもとに流れる
魔王復権第一の希望。それは、レガリアの覚醒であるという
レガリアは、あと2度の覚醒を残している――
魔王の、真の力を取り戻すために……

「やぁやぁ、魔王たち。ルールッを守っていますか?」

「あなたたちがここ《コズミックスフィア》でいくらか自由になったところで……」

「わたしたちが権力を握っていることには、変わりないのですよ」

「キュアを信じるのです……それ以外は、すべてまやかしです」

「貴様らは何か企んでいるようだが、無駄な努力だ、と言っておこう」

「数百年にわたる暗黒の時代の中で、貴様らのような魔王が幾人もいた」

「そして、ありもしない希望にしがみつき、死んでいったのだ」

「おはよう、魔王の諸君(眼鏡クイッ)」

「君たちやってもらいたいのは(眼鏡クイッ)レガリアの覚醒(眼鏡クイッ)だ」

「(眼鏡クイッ)結論から言おう(眼鏡クイッ)レガリアには隠された力がある(眼鏡クイッ)」

「それを開放していくことが(眼鏡クイッ)『ゼロのレガリア』に届くための一歩だ(眼鏡クイッ)」

「こんにちは。僕は『スバタ』。君たちと同じ魔王だよ」

「あの眼鏡をクイックイッしているひとの仲間でもある」

「いま、《コズミックスフィア》には脅威が侵入している。僕らの『敵』とでも言おうかな」

「まぁ、僕ら魔王は無敵さ。絶対に奴には負けない」

「新しい魔王戦線の門出を祝って。プレゼントがある。陰ながら応援しているよ」

「お前! また会ったな!!」

「魔王を見たことがないか!? いや、普通の勇者だったら、魔王を追撃する力を持っている」

「でも俺は!できそこないの勇者だ!だから、魔王の居場所が分からないんだ」

「魔王を見つけたら教えてくれ! じゃな! また!」
◆訓練
-知性の訓練をしました今回作成の-知性が-1減少し、経験値を得た
-知性の訓練をしました今回作成の-知性が-1減少し、経験値を得た
-知性の訓練をしました今回作成の-知性が-1減少し、経験値を得た
-知性の訓練をしました今回作成の-知性が-1減少し、経験値を得た
-知性の訓練をしました今回作成の-知性が-1減少し、経験値を得た
◆作製
爛れ撒く徘徊者を作製した!!
◆レガリア決定
幻影跳梁 に決定!!
◆アセンブル
見張り台に燠火打つ夜廻りを装備した
エントランスに炎舌の途を装備した
通路に呑欲の途を装備した
応接間にあなたのウィザード『まほ太郎』分身を装備した
商店街に夢の痕を装備した
回廊に腑廻の途を装備した
三叉路に変溶の途を装備した
闘技場に爛れ撒く徘徊者を装備した
幹部の部屋に全自動焼却機『フランベ』を装備した
魔法陣に『まほ太郎』特製、なんかすごい陣を装備した
奈落に埋火の庭を装備した
魔王領域にあなたのウィザード『まほ太郎』を装備した
◆心魂結束
◆対象指定
対象指定……ああああ
ウルヤナ
流浪のカルマ物理護衛型勇者
ウルヤナ
流浪のカルマ物理護衛型勇者
ユニオン活動
埋火の庭の活動記録
灰の溜まり場。あたたかい。
経験値の訓練をしました
経験値が1上昇した
経験値の訓練をしました経験値が1上昇した
経験値の訓練をしました経験値が1上昇した
経験値の訓練をしました経験値が1上昇した
経験値の訓練をしました経験値が1上昇した
メッセージ
ENo.22からのメッセージ>>
どこから来たのだろう。
衣擦れの音もたてず、ゆらりとした背の高い影が貴方の前にぴたりと留まった。
あなたと同じく魔王のようだ。@@@/2/だがその首から上は無く、蝋のような青白い首を抱えている。
口を開いたのは抱えられた首の方だった。
首
「褪紅の髪の魔王よ、お初にお目にかかる。《これ》は悪運の魔王スフォルトゥーナ。そして私は勇者アデレードの首。
…さてどうしたものか」
話しかけておきながら、首はやや困惑した様子で言い淀んだ。
そうしているうちに。魔王の手が緩慢な動作で何かを差し出した。
なにかの契約書のようだ。
《富める時も貧しい時も………》薄くなった文面がかろうじて読める。
首
「私にはあずかり知らぬこと……」
首はあなたに判断を委ねると作り物のように押し黙った。

衣擦れの音もたてず、ゆらりとした背の高い影が貴方の前にぴたりと留まった。
あなたと同じく魔王のようだ。@@@/2/だがその首から上は無く、蝋のような青白い首を抱えている。
口を開いたのは抱えられた首の方だった。

「褪紅の髪の魔王よ、お初にお目にかかる。《これ》は悪運の魔王スフォルトゥーナ。そして私は勇者アデレードの首。
…さてどうしたものか」

そうしているうちに。魔王の手が緩慢な動作で何かを差し出した。
なにかの契約書のようだ。
《富める時も貧しい時も………》薄くなった文面がかろうじて読める。

「私にはあずかり知らぬこと……」

◆戦闘結果
戦闘結果は*こちら*
◆ダイジェスト結果
精算
売上高 86
攻撃戦果収入35
支援戦果収入18.53
防衛戦果収入20.42
捕虜交換 160
戦闘報酬233
販売数補正 0.1%
売上均衡補正 8.6%
戦闘報酬均衡補正9.68%
合計現金収入380
獲得レートポイント380
収入 3200moneyがかき集められました
【!】経費 2910moneyを消費しました
パーツ販売数 1個
今回の購入者-->>50
◆経験値が20増加しました……
◆燠火打つ夜廻り は破壊されてしまった……
◆あなたのウィザード『まほ太郎』分身 は破壊されてしまった……
◆腑廻の途 は破壊されてしまった……
◆爛れ撒く徘徊者 は破壊されてしまった……
◆全自動焼却機『フランベ』 は破壊されてしまった……
◆埋火の庭 は破壊されてしまった……
◆あなたのウィザード『まほ太郎』 は破壊されてしまった……
◆報恩の勇者『ムク』 は ゲートオープン を習得したようだ……
あなたは4回徳を積みました
あなたは2回和解しました
攻撃戦果収入35
支援戦果収入18.53
防衛戦果収入20.42
捕虜交換 160
戦闘報酬233
販売数補正 0.1%
売上均衡補正 8.6%
戦闘報酬均衡補正9.68%
合計現金収入380
獲得レートポイント380
収入 3200moneyがかき集められました
【!】経費 2910moneyを消費しました
パーツ販売数 1個
今回の購入者-->>50
◆経験値が20増加しました……
◆燠火打つ夜廻り は破壊されてしまった……
◆あなたのウィザード『まほ太郎』分身 は破壊されてしまった……
◆腑廻の途 は破壊されてしまった……
◆爛れ撒く徘徊者 は破壊されてしまった……
◆全自動焼却機『フランベ』 は破壊されてしまった……
◆埋火の庭 は破壊されてしまった……
◆あなたのウィザード『まほ太郎』 は破壊されてしまった……
◆報恩の勇者『ムク』 は ゲートオープン を習得したようだ……
あなたは4回徳を積みました
あなたは2回和解しました
あなたは『スバタ』から、硬質グミを渡された……
キャラデータ
名前
焦がれる残火の魔王『フィリリ』
愛称
フィリリ
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
プロフィール
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
よく笑う、人なつこい魔王。 しかし“奪われること、侵されること、縛られること”を嫌い、 それらを避けるためならば手段を選ばない強かさを持つ。 全身 http://tyaunen.moo.jp/txiloda/picture.php?user=lenore0216&file=firiri2tati.png | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
あなたの作製した勇者 報恩の勇者『ムク』
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
__0 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() __6 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() _12 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() _18 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
お城データ |
|
|
ID | 種別 | 名前 | 詳細 |
---|---|---|---|
1 | 火炎罠:火炎放射の罠 | 炎舌の途 [20] | ▼詳細 |
2 | 電撃罠:瞬間移動の罠 | 変溶の途 [20] | ▼詳細 |
3 | 商品罠:商品の罠 | 硬質グミ [21] | ▼詳細 |
4 | 電撃護衛:マシン | 全自動焼却機『フランベ』 [20] | ▼詳細 |
5 | 火炎罠:火炎放射の罠 | 呑欲の途 [20] | ▼詳細 |
6 | 電撃罠:瞬間移動の罠 | あなたの瞬間移動の罠 [20] | ▼詳細 |
7 | --- | --- | --- |
8 | --- | --- | --- |
9 | 電撃建築:電気床 | 『まほ太郎』特製、なんかすごい陣 [20] | ▼詳細 |
10 | --- | --- | --- |
11 | 火炎建築:熱砂 | 夢の痕 [20] | ▼詳細 |
12 | --- | --- | --- |
13 | --- | --- | --- |
14 | --- | --- | --- |
15 | --- | --- | --- |
16 | --- | --- | --- |
17 | --- | --- | --- |
18 | --- | --- | --- |
19 | --- | --- | --- |
20 | --- | --- | --- |
21 | --- | --- | --- |
22 | --- | --- | --- |
23 | --- | --- | --- |
24 | --- | --- | --- |
25 | --- | --- | --- |
26 | --- | --- | --- |
27 | --- | --- | --- |
28 | --- | --- | --- |
29 | --- | --- | --- |
30 | --- | --- | --- |
次回の報酬ボーナス
売上均衡補正 | 3.8% |
---|---|
戦闘報酬均衡補正 | 7.14% |
明日の戦場
作戦開始……6時00分 第3ブロック 「紅い術導陣モース」
魔術が張り巡らされた場所。紅い光の回路が壁を走る
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
--- | --- | --- | --- | --- |
--- | --- | - vs - | --- | --- |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
|
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() | まっさらな裏紙の勇者『FLoWLiA』 攻撃種別:徳物理護衛 習得魔法: イモータルアトリエ フューネラル レベル :8 勇者情報:[FLoWLiA は ただの ゆうしゃ] [たくさんの せいちょうを ゆめみる つくりもの] |
---|