ENo.0022　龍魔王と蛇参謀と蝙蝠ちゃん

サーキナル「霊堂を綺麗にしたら新商品扱いになってまたマーケットに出される事になったよ……」
ピピ「えっ」
サーキナル「……？　……あっ」
ピピ「魔王様ー？　かんっぜんにワタシが作る商品の事を忘れてましたよねー！？」
サーキナル「ごめん、ピピ……」
ヴェンデッタ「気の毒じゃが今回は諦めろ、小娘よ。この霊堂はサーキナルの親、つまり先代魔王を偲ぶための霊堂なのじゃ。お前も魔族なのならばその重さはよーくわかっておろう？」
　「ええ、わかっていますよ。その霊堂には色々な想いが込められているんですよね」
ピピ「そういう事なら仕方ないですねっ！　ワタシの計画している商品は次に回しますっ！　けれど次こそはよろしくお願いしますよっ！？」
サーキナル「うん、次は気をつけるよ……」
ヴェンデッタ「ところであのピチピチそうな下着はなんじゃ？　市場担当小娘よ」
ピピ「履きます？」
ヴェンデッタ「殺すぞ」
ピピ「」
ピピ「あ、けどヴェンデッタさん！　こう見えてもこの下着、呪物なんですよっ！」
ヴェンデッタ「ワンチャン履けるのじゃ」
サーキナル「呪物に関して寛容すぎる……」

　龍魔王は思った。
『ユニオンというモノがあるらしい。参加したいがウチの部下の性格上波風立たないユニオン活動というのは不可能なのではないか？』
　龍魔王は決めた。
『じゃあ自分でユニオン作っとこ』
　城の四分の一のスペースをユニオン用のソレへと変換。
　浮遊要塞となって魔王城の上をフワフワと浮いている。

　魔王と部下二人は今日も知識を求めて其処彼処から掻き集めた書物を読み漁る。
　要塞の中に眠る知識に興味があるのならば声をかけてみるのもいいかもしれない。
　運が悪いとクソゲーの攻略本等を見せられるやもしれないが。