ENo.0084　ウオズミ博士と奇怪な下僕共

「お前ー!!小生を差し置いていつの間に魔王名乗ってたの??」
「それはアン『デ』ライト氏であって、このアン『モ』ライトは畏れ多くて、とてもとても魔王を名乗る立場ではございません」

「ふ～、ハーピィちゃん達頑張ってくれてるけど
結果はどうなってるのかな···
良いのか悪いのかはっきりしないやぁ」

　一筋縄ではいかない。いつの間にか戦いは終わっている。
あまりにも成績不良だとまずフォーダイトが踏みにやってくるだろうし、儲けが絡んでいるのなら勢いだけでなく持続力にまで関わる···
　ところまで判っているが、ナナキには商売が判らない。支給品を与えられる毎日で、買い物といえば機体の武装くらい。金の流れが判らない。

「はあぁぁ···」

　大きい溜め息をつきながら廊下を歩いていた時であった。

「冴えない顔してんなあ」
「···ん?? キミ、誰?」
「······」
「ね、ねえ。キミ、部隊にい···」

「きゃー!!? あ、あたm」
「っ!! しっ!静かにしろぃ!」
「んえっ?!」

　見知らぬ青年の気迫に圧され、言われた通り口をつぐんだ。
青年は軽装で、やや朽ちた翼と尻尾。そして自身の頭を抱えた、首無しの···亡者だ。影が映っていない

「···おめー、オイラが見えてんな?
ちょいとツラ貸してくれや。此処じゃ場所が悪ぃから、クレイドルの中でな···」
「えぅぅぅ??」
「安心しな、怪我させる気は毛頭ねえから」
「わ、わかった···」
「···おめー、ほんっと泣き虫だな。
戦場の空を駆って、今じゃ小部隊任されてるたあ思えんわ」


「隷獣って字面がえっちじゃない?」
　ウオズミはよくわからない事を言って、アンモライトを困らせていたのであった。
　

日の光が差し込む洞窟の一角に設けられた、エフィリン姉妹（主にシホ）が設営した住居兼作業小屋
工房らしく熱源、水源、電源、土壌、光源、暗所など工作に必要と判断されたものが揃えられている。
小屋の前には焚き火と丸太の椅子の備えられたスペースがある。


シホ「こんにちは、シホ・エフィリンです！ここは機転一点張りの機転極ユニオンです！」

ユーマ「ごきげんよう、ユーマ・エフィリンです。シホの言うとおり、ここは機転を鍛えることが最優先のユニオンだから、参加者のＲＰの有無は気にしないわ。」

シホ「ここには工房として必要なものが揃えられているし、キャンプ場として使えるスペースもあるから、それらを使ったＲＰや日記への記入もオッケーだよ！でも、道具類は大事に使ってね。」

ユーマ「勇者達を相手にした商売戦が控えているんだから、ここでゆっくりしていっていくといいと思うわ。全員分の寝具も用意してあげるから。」



シホ「今現在いる方々は、人魚、獣人、黒いマスコット的な方…って感じだね。」

ユーマ「会話があろうと無かろうと、私達は気ままにすごしているから、ユニオンへの参加は遠慮なくどうぞ。」



シホ「とりあえずはこんな感じかな？」

ユーマ「そうね。ではでは…。」