ENo.0130　Anonymous

『やれやれ……こんな所で魔王になって商売ですか、なんというかまぁ変な世界に迷い込んでしまいましたね』

まぁ、それもいつも通りでしょうかと言う私もこのストレンジャー気質に慣れてしまったのでしょうね。いや、《機械》であるこの私に《慣れ》というものを感じてしまう辺り、もう私はある一線を越えてしまったのでしょうな。

『……いやはや、新しい身体の性能性も確かめたかったですがまぁ大人しくここの流れに流れましょう』

そう思考し、私は準備に入ろうとその身体を起こす。
秘密の部屋、その隠された部屋の一つに、私は保有しているデータのバックアップを保存した。
Allsystemdatabase、と仮に呼ぶことにしたその部屋に私を繋げ演算処理を行う。

禁忌選定委員会、そしてカガクシャ……
私としては一番彼らに対して警戒しなくてはならない。
もし私の正体に気づき、研究対象となるのは一たまりもない。
それこそ世界を出鱈目に壊してしまう原因になってしまうだろう。
今の私は、商売を営む魔王の一人だ。これは良い隠れ蓑になれるかもしれない。
そして、ドゥルガーという存在に元の世界に帰るヒントがあるのなら
まずはそれを目指すこととしよう。

だが、もしもの場合を想定し、私の本当の個体名を記しておく。
私はSCP-079 Old AI-AC(Another Core)である。


Anonymous-FourCastleHalf-DiaryLog01

日の光が差し込む洞窟の一角に設けられた、エフィリン姉妹（主にシホ）が設営した住居兼作業小屋
工房らしく熱源、水源、電源、土壌、光源、暗所など工作に必要と判断されたものが揃えられている。
小屋の前には焚き火と丸太の椅子の備えられたスペースがある。


シホ「こんにちは、シホ・エフィリンです！ここは機転一点張りの機転極ユニオンです！」

ユーマ「ごきげんよう、ユーマ・エフィリンです。シホの言うとおり、ここは機転を鍛えることが最優先のユニオンだから、参加者のＲＰの有無は気にしないわ。」

シホ「ここには工房として必要なものが揃えられているし、キャンプ場として使えるスペースもあるから、それらを使ったＲＰや日記への記入もオッケーだよ！でも、道具類は大事に使ってね。」

ユーマ「勇者達を相手にした商売戦が控えているんだから、ここでゆっくりしていっていくといいと思うわ。全員分の寝具も用意してあげるから。」


シホ「とりあえずはこんな感じかな？」

ユーマ「そうね。ではでは…。」