ENo.0079　ロゼ・クレープス

「あーッ！？」

新たに雇われたアルラウネを見て、ロゼが声を上げる。

「……ウィルマ。
　ウィルマ・A・ウォーカー。どうぞよろしく」

「ウィルっぽい女の子……。
　やっぱり、見間違いじゃなかったんだ」

む、とウィルマは頬を膨らませる。
どうやって動かしているやら知れない、腕の触手飾りをロゼの頬に押し当てた。

「あっちが、わたしに似てるの」

「……ひゃい」

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「……どうして、姿を見られそうになるたびに逃げてたの？」

「なんとなーく。
　かくれんぼ、楽しくなかった？」

「楽しいより、怖かったよ。
　神出鬼没に不法侵入されてるんだもん」

「……そ。
　わたしはそれを陰から眺めて楽しかった。
　それも飽きちゃったけど」

「……もしかしてわたし、とんでもないひと雇っちゃった？」

「どーだか。
　……それでね。こんどは別の遊びをしにきたの」

ふわり、と風がロゼを撫でた。
かと思えば、一瞬で衣装が変貌していたのだった。

「着せ替え遊び。
　よろしくどーぞ、アルラウネ仲間さん」

「……へ。
　うぇえぇええええぇえッ！！？」