ENo.0097　安藤つくし

俺、安藤つくしです！可愛いものが大好きです！

可愛いものが好きなので、趣味はメイド服を着ることと、クマチャンのぬいぐるみを集めることです！！！



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ある日突然、俺の親愛なる兄が家から姿を消しました。

俺はうろたえ、そのとき一緒にいたはずの兄の彼女に理由を問いただしましたが、「VRが……」「ヘッドセットをつけたまま外に……」などとよくわからないことを繰り返すばかりで、まったく要領を得ません。

あ、彼女じゃないんだっけな……なんかよくわかんないです。

のんびりとした性格の父と母に訴えても、二人は「なあに、あいつならいつか帰って来るさ」と笑うばかりで、ちっとも本気で兄の心配をしようとはしません。

あまりに兄が不憫で、僕は一晩中泣き通しました。可哀想な兄さん。誰にも心配してもらえず、今頃一人で寂しく凍えながら、見知らぬ森や山奥を一人で彷徨っているに違いありません。きっとそうに違いない！

一夜明けて、俺は決意しました。誰も頼りにできないのなら、この俺が動くしかありません。俺が自分で、兄を探しに行くのです。

待ってて、兄さん！！！

俺は早朝、「兄が見つかるまで帰りません」という書置きを残し、幼き日に兄が贈ってくれたクマチャンのぬいぐるみ一つを抱きしめ、家を飛び出しました。さようなら、我が家。俺の決意は固いので、兄が見つかるまでは本当にどうあっても家には帰らないつもりです。

そうやって家を出て、わずかばかり彷徨い歩いたのち、俺は気が付いたらこの世界にいました。

魔王と勇者が存在し、魔女や巨人や天使やモンスターが跋扈する、まるで兄の好むRPGのような世界に、俺はくらくらしました。ふとしたはずみで、俺はなんという場所に迷い込んでしまったのでしょう。

「まあでも慣れるしかねえな」

俺は秒で考え方を切り替えました。俺は尊敬する兄とは違い、何の取柄も無い男ですが、兄譲りのこの思い切りの良さだけは自慢です。

ひとまず俺は、魔王を始めることにしました。腰を据えて軍資金を稼ぎつつ、情報収集に徹するのが狙いです。聞けば、この世界には俺と同じように、他の世界からやって来た旅人が少なくないもよう。兄の消息をわずかでも見知っている人に出会えるよう切実に願いつつ、俺は魔王として小さな城を構え、訪れる勇者相手に商売をすることにしました。

正直、生まれ育った村からこれまで出たこともなくて、バイトなんかも経験が無いので、商売とかはよくわからないのですが……。

でもまあ、やれば何とかなるっしょ！

四城半つくし魔王城本日開店です！

あらゆる種類の木々がねじれ、取り込まれた一本の大樹が生えている。

『プランタ・タルタリカ・バロメッツ』と書かれた看板があるが特に羊が生えてくる様子はない。

様々な形の葉が作る木漏れ日の下にあるハンモック、ごつごつとした木肌にはめ込まれた丸い窓。




これは『気品』ある、巨大なツリーハウスだ。


・気品ユニオンをします
・ツリーハウスへの来訪、宿泊、生活が可能です
・カントリーな雰囲気のおうちライフが楽しめます
・火気許容状態