ENo.0281　悪魔の奴隷商ドントゼンと宝石猫のキャッシュカウ

ドン「そろそろ出発だ。持っていくものはまとめたか？」
キャッシュ「うぇい！」
ドン「この城…、まぁ、ただの空き家を貸してもらっただけだが。なかなか、いい城だったな。」
キャッシュ「ぼく、今度は電車の旅がしたい！」
ドン「電車か、それもいいな。どうせまだ予定もない。都会にいけば奴隷も売れるだろう。」
ドン「……まぁ、都会というのは規則も厳しいものだが、まぁ、そこはなんとか、な。」
キャッシュ「イェーイっ、ルール無用で電車の旅イェーイ！！」
ドン「あ。おい、これお前のおもちゃだろう。ちゃんと持っていけ。」
キャッシュ「うおー、あぶねっ！　サンキュー、ドン！」
ドン「…お前は奴隷としての自覚が無いな。そんなんじゃ、いつまでたっても買い手がつかないぞ。」
キャッシュ「そしたら、ドンが僕を買ってよ。」
ドン「冗談、例え私の全財産払ってもお前を買えないよ。ほら、行くぞ。」
キャッシュ「うぃ！　じゃあね、僕らのお城！　今度はもっといい魔王に買われろよなー！」
ドン「そうだな。特に、壁で爪研ぎなんかしないきれい好きの誰かにな。」
キャッシュ「それやったの一回だけじゃん！」

複雑な裏路地を決った手順で進んでいくと現れるという、不思議な喫茶店。小さく静かな店内には、いつも大人びた落ち着きのある雰囲気が漂っている。
メガネのダンディなおじ様がひっそりと営んでいる。
コーヒーの香りがする。

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機転極振りユニオンです。