ENo.0049　阿山　煕＆赤田　幸

※前回の続き・・・・『時空の穴』に飛び込んで更に別の異世界へ飛ばされてしまった『コウ＆ホウ＆ナン』、そこで出会った人物は・・・・。






ヒカル「・・・・ねぇ・・・・君は？」

コウ「ひぃ・・・・話しかけられたっ・・・・どうしよう、どうしよう！？」

あまりの出来事にパニック状態になってる『コウ達』、そんな様子を見た『人物』こと・・・・ヒカル。

ヒカル「あー・・・・うん・・・・ちょっと、落ち着こうな？いやまぁ・・・・別にとって食う気は無いし？」

優しげな関西弁鈍りでチョットだけ、すまなさそうに語りかける。

コウ「あっ・・・・あぅ・・・・ひゃ・・・・ひゃい・・・・っ」

まだ落ち着いてはいないようで声が上擦っているコウ。
そんな様子を若干、心配しつつ見つめるヒカル。

取り敢えず・・・・小一時間は経っただろうか・・・・何とか落ち着きを取り戻したコウ達。

ヒカル「・・・・落ち着いたかい？」

コウ「えっ・・・・あっ・・・・はい・・・・何とか」

ヒカル「しかし・・・・まさか『先客』が居てるとは思わんくて・・・・少しビックリしたわぁ」

コウ「は・・・・はぁ・・・・」

それにしても・・・・自分の異形さも大概だが・・・・この人の姿も凄い（？）なぁと思うコウ・・・・それ故に未だフードを被らずにいる・・・・まぁ初っ端から見られたし今更、隠しても仕方ないと諦めがついてしまった。

ヒカル「それにしても・・・・珍しい姿をしてはるね・・・・いやさ・・・・自分も大概やけどさ」

コウ「あの・・・・やっぱり、そう思います？」

ヒカル「あ・・・いや別に悪い意味で言った訳やないからね？」

コウ「はぁ・・・・」

ヒカル「いやさ・・・・身内に君達の姿と同じような奴が居てるからさ・・・・ウチとこ以外では珍しいなぁと思ってな？」

コウ「えっ！？」

ヒカル「あ・・・・姿見てみる？えっと・・・・スマホ、スマホっと・・・・よし・・・・電波は圏外やけど電源は生きてるな・・・・ほら、この写真見てみ？」

若干、驚き気味のコウ達にスマホの画面を見せる・・・・その画面にはヒカルの弟である『ニール＆ノア＆ネイ』が写っている。

コウ「ほ・・・・ホントだ・・・・僕らと同じ種族っぽいね？」

ナン「でも・・・・この人、俺達と違って背中に鳥みたいな羽根が生えるよ？」

此処で漸く初めてナンが会話に加わった・・・・流石に能天気なナンでさえビビってしまっていたようだ。

ヒカル「あーうん・・・・ウチの弟は色々と混じっているから・・・・まぁ俺も人の事言えないけど」

ホウ「・・・・それよりも、この写真の場所・・・・何か見覚えがあるんだけど・・・・うーん何でだ？」

此処でホウも会話に加わる・・・・ホウの方は写真の『人物』よりも『景色』が気になるようだ。

ヒカル「あゝ・・・・この場所、俺がやってる店もとい自宅の近くの海岸だよ・・・・『由比ヶ浜』っていう場所なんやけど・・・・もしかして君たちの『世界』にもあるのかい？」

コウ「えっ！『由比ヶ浜』！？もしかしなくても『鎌倉』の？僕達、そこからチョット行った山手の方に住んでるんですっ！」

ヒカル「・・・・『鎌倉』マジか！？いや・・・・でも同じ世界だとは限らないし・・・・実は同じような『日本』もとい『世界』・・・・まぁ『パラレルワールド』って奴は数えきれないほどあるのよ・・・・うん・・・・」

如何にも色々な『世界』を見てきたようなそぶりで言う・・・・いや・・・・実際、彼は幾つか『見て来た』事があるのだ。

コウ「まじっすか・・・・うーん・・・・同じ世界の人なら助かるんですけど・・・・うーん、確かめる方法があれば良いんですけど」

困り顔のコウ達・・・・その表情を見て・・・・ふとヒカルはある事を思いつく。

ヒカル「ねぇ・・・・ちょっと確認したいんやけどさ・・・・君たちの世界で『世界で初めて月面に立った人物』って分かる？」

コウ「えっ・・・・『世界で初めて月面に立った人物』・・・・えっと・・・・誰だったけ？」

あー思い出せないのなら・・・・ちょっと不味いかなと思うヒカル。

ホウ「××××××だ」

コウ「えっ？」

ホウ「××××××だよ・・・・ほら大分前に学校の歴史の授業で習っただろ？」

その名前を聞いたとたん、ヒカルは確信した・・・・『パラレルワールド』もっとも多い『アームストロング』じゃない・・・・そしてその世界は・・・・。

ヒカル「・・・・××××××で間違いないんやよね？おめでとう、君たちの出身の世界は俺が住んでる世界と同じやよ！」

コウ「ま・・・・マジで？」

ナン「じゃ・・・・じゃあ・・・・この人と一緒に居れば、帰れるって事？」

ホウ「しかも俺達の家の近所に住んでる人っぽいし」

コウ「や・・・・やった・・・・漸く帰れるんだね！？」

流石に喜ぶコウ達・・・・しかしヒカルの方はと言うと・・・・。

ヒカル「いやぁ・・・・君達、直ぐに帰れるとは限らへんで～？と言うかわざわざ『呼ばれた』んや・・・・何かある筈やで？」

コウ「えっ！？」

ホウ「マジか？」

ナン「うわぁ・・・・」

三者三様に困惑している・・・・が、方やヒカルの方は何かワクワクとしているようで・・・・まぁ・・・・取り敢えず同じ世界の人と出会えただけでもラッキーとすべきか・・・・それとも・・・・？


更に次回へ続く。

とりあえず立ててみた・・・・まぁ仮ですよ仮ｗ（ひでぇ