ENo.0082　花咲巴御前友則

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例えばの話。

この世界は様々な場所から、いろんな目的をもって人が…人じゃないですね。魔王がやってきています。
勇者を倒すために城を構える。迷わせて遊ぶために城を構える。ただ売るために城を構える。
自らやってきた者がほとんどなのではないでしょうか。

私の場合。それほど特異な理由ではありませんでした。おそらく周りに比べても平凡な理由でしょう。……平凡、ですよね？
私は、そこの銀狐の手によって築き上げられたこの場所にほぼ強制的に連行され、ほぼ強制的に商売を始め、いつの間にか魔王扱いされていました。
……はい、突っ込みどころしかありません。

まず、あの銀狐がどうやって城を作ったのか。そんなの知りません。
次に、なぜ連行されたのか。……あれが私に呪いをかけた上で玩具がわりに遊んでるからでしょうね。多分それ以外理由ないです。
あと、なぜ商売をしているのか。…………なんででしょう。
最後に、魔王扱いですが。帰らせてください。

はぁ。
で、なんでしたっけ。
まぁ、事情に突っ込んでくる人もいないでしょう。そう思いたいです。


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初日は大したことがなか…いや私が真面目にできなかっただけでは。
まぁ、私はそれほどそう言うのが得意なわけでは無いですし。あれがさぼってるのも悪いです。そう言う事にします。後なんなんですかねこの山盛りの油揚げ。

『食べるのじゃよ？』

…………飽きませんか？

『飽きぬよ？』

本当に狐なんですね。まじめに。

『お主と違ってな』

しばらく作りませんからね。

笑顔を振るまう狐が置いた灯火。
炎は舞い笑顔を彩る。