ENo.0049　阿山　煕＆赤田　幸

CASE 2：赤田 幸の場合





『霧が晴れた』世界にて・・・・。





コウ「もう・・・・マジなんなん・・・・急に植物が・・・・っ」


その世界で『ハイドラ』と呼ばれる機体に騎乗する少年と・・・・。


ホウ「分からん・・・・分からんけど・・・・」

ナン「な・・・・なんとかなるの！？」


式神二枚・・・・。


そんな困惑している三人を余所に、どんどん成長してゆく植物。


ホウ「これは・・・・森・・・・？」

ナン「森になろうとしてる・・・・日を覆い尽くすほどの？」

コウ「なんで・・・・こんな事に・・・・」


彼らは、この『世界』で極力、他人とは関わりを持とうとしなかった・・・・それ故に情報不足、何が起こっているのか結局は理解しきれていないのである。


コウ「・・・・ううっ・・・・ホントに、この世界に骨をうずめる気なんて・・・・」


そう言う事をぶつぶつ言っていると・・・・彼らが乗っている機体の目の前に・・・・。


ホウ「これ・・・・は・・・・？」

ナン「・・・・もしかして？」

コウ「・・・・もしかしなくても・・・・」


あの日・・・・自分の部屋から飛ばされた時に開いていただろう『時空の穴』が目の前に現れたのだ！


ナン「・・・・どうする？」

ホウ「・・・・コウ？」

コウ「・・・・・飛び込もう」


其々、頷き・・・・そして、コクピットのハッチを開き・・・・。



迷うことなく『時空の穴』へ飛び込んだ・・・・。













次に彼らが目を覚ましたのは・・・・。


コウ「・・・・っ・・・・いてて・・・・って此処は？」

ホウ「大丈夫か・・・・コウ？」

ナン「・・・・何だろう此処・・・・何か薄暗いし・・・・あまり広くない？」


彼らが飛ばされたのは、とあるダンジョンの片隅・・・・『四畳半』ほどの『間』だった・・・・。


コウ「とりあえず・・・・言える事は・・・・自分達の『出身世界』では無い事は確かだよね・・・・」


今まで深めに被っていたフードを外しつつ呟くコウ。


ホウ「ちょ・・・・コウ・・・・フード外して良いのか？」

コウ「いや・・・・誰も居なさそうだし・・・・」

ナン「慣れてるけどさ・・・・正直、蒸し暑いし息苦しかったから俺としてはフードを外してもらうと助かるんだけどね～？」


彼らがフードを外した姿・・・・一つの体に頭が三つ・・・・頭からは植物の葉が髪の毛の代わりに生えていた・・・・彼らはそう言う種族『トレント』と呼ばれる樹の亜人の血を引いていた。
多種多様な『トレント』の中でも『ココヤシ』がベースになった為、そのような異形の姿をしていた。

とりあえず、ひと休みするため四畳半の間の片隅に腰かける。


コウ「久々に脱ぐとスッキリするね？」

ホウ「・・・・まぁな」

ナン「あークールダウンできたわー」


式神を・・・・ぴょこぴょこ動かしつつ手で顔を仰ぐコウ達。


その時だった・・・・再び現れる『時空の穴』・・・・但し、その場所は・・・・。


コウ「え・・・・ちょ・・・・うそでしょ！？」

ホウ「・・・・マジか・・・・」

ナン「・・・・ねーわ」


『時空の穴』現れた場所は四畳半の間の天井・・・・流石にコレはジャンプしても届かない場所だ。


そして・・・・『時空の穴』から現れた・・・・否、落ちて来たのは・・・・。


ドスンと良い音がして背中から打ち付けられた存在・・・・それと同時に閉じる『時空の穴』。


ヒカル「いてて・・・・あー・・・・くそう・・・・結局、飛ばされたのは俺だけかぁ」


鳥のような『翼』が生えた背中を擦りつつガッカリとしたトーンで呟きながら起き上がる人物・・・・。


コウ「え・・・・ちょ・・・・マジなんなん・・・・なんなん！？」


突然の事に理解しきれず思わず四畳半の間の片隅で蹲るコウ達。

そんな事を気が付かず立ち上がる人物。


ヒカル「さて・・・・今回は何が起こるのだか・・・・って、あれ？」


コウ達に気が付いたのか・・・・声をかけてくる『人外』の人物。


ヒカル「・・・・ねぇ・・・・君は・・・・？」

コウ「ひぃ・・・・話しかけられたっ・・・・どうしよう、どうしよう！？」


突然の事でパニック状態になってるコウ達・・・・正直、フードを被るのも忘れている・・・・そんな事を気にせず近づいてくる人物。


さぁ遂に出会った『ヒカル』と『コウ達』・・・・さて、どうなるかは・・・・更に次回に続く。

とりあえず立ててみた・・・・まぁ仮ですよ仮ｗ（ひでぇ