ENo.0135　プリャーニク

いやはや、私のような者を魔王だなんて・・・とんだかいかぶりもいい所ですな！私のような者は、一応はかようにも魔の血を引いていることは子供の目にも明白であろうとも、王などと呼ばれる筋合いはないのでありますぞ！威厳の欠片もないこの身を笑っていただきたい！とはいえ勇者などという名もまた不相応不釣り合いな事には変わりありますまい。どうですかいっそこの私を魔王でも勇者でもない魔者とお呼びするのは、ああ然しいけません私一人が特別扱いされるかの事はあってはなりません、ここはひとつ甘んじて魔王の名を頂戴するとしましょう。おや然る間にも勇者がやってきました、資本主義の名の下で渡世をすることにはいささかの抵抗もあるものの、選り好みしていられないのもまた事実。老いぼれながら末席にて一花咲かせて見せましょうではありませんか。